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バブル期超えた沖縄の建築単価 全国上回る水準、住宅購入に影響の恐れ

5/23(火) 8:55配信

沖縄タイムス

 沖縄県内の建築単価が全国を上回る水準で高騰している。2016年の1平方メートル当たりの建築単価は前年比10・8%増の21万1千円。全国の19万7千円を上回り、1980年代後半~90年代初頭のバブル期より高い水準に達している。県内では観光客の増加に伴いホテルなどの建設工事が相次ぐ一方、職人が不足。人件費の上昇が建築単価を押し上げているとみられる。県内のシンクタンクなどは「今以上に上がると、県民が家を買ったりアパートを建てたりしにくくなる状況もあり得る」とみている。(政経部・島袋晋作)

1平方メートル当たり21万1000円 2016年

 りゅうぎん総合研究所が、国土交通省の建築着工統計で公表されている「工事費予定額」と「床面積」から1平方メートル当たりの建築単価を算出。全国と沖縄を比べると、全国ベースで上昇基調にあるが、沖縄はそれを上回る勢いとなった。

 建築物別で見るとホテルなどの「宿泊業、飲食サービス業用建築物」が最も高く、16年は1平方メートル当たり前年比29・4%増の33万9千円となった。「居住専用住宅」も上昇傾向にあり、16年は4・6%増の18万8千円だった。

 りゅうぎん総研の久高豊常務は「全国的に人手不足で人件費が上がり、建築単価に反映されているが、沖縄はホテルへの投資が県外や海外からも入ってくる状況があり、他の地方にはない要素がある」と分析。

 建築資材価格も今年に入って上昇の動きが見られ、久高常務は「建築単価が今後も上がる可能性はある。資本力のあるホテルはまだ事業ができる水準だとしても、県民が住宅を建てたりするのが難しくなる状況もあり得る」と指摘した。

 沖縄住宅産業協会の兼村明事務局長によると、分譲マンションの価格は数年前と比べ1・3倍前後に上昇。アパートも、採算が合わずに建築を断念するケースや、造っても家賃を高く設定せざるを得ず、空室が出る物件もあるという。

 兼村事務局長は「住宅ニーズはまだまだあるが、建築費の上昇に所得が付いていけない状況も出てくる」としつつ「いずれは需給バランスを見ながら価格は落ち着いてくるのではないか」と動向を注視している。

最終更新:5/23(火) 20:10
沖縄タイムス

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