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高級金箔を値上げ 石川県箔商工業協同組合、5%上乗せ

5/23(火) 1:07配信

北國新聞社

 石川県箔商工業協同組合は今年度、会員が伝統的な技法「縁付(えんつけ)」で製造し、組合が販売する高級金箔の価格を引き上げる。縁付は日光東照宮(栃木県日光市)の国宝・陽明門などの文化財修復に採用されており、金の相場変動などを受けて決まる価格に、約5%を上乗せする。今後は「断切(たちきり)」など他の製法の金箔も価格を上げる方針。生産する事業者が減少傾向にある中、値上げ分を職人の待遇改善や後継者の育成費用に充てる。

 22日、金沢市の組合会館で開かれた総会で蚊谷八郎理事長が報告した。

 組合が昨年度販売した縁付の金箔は6万4300枚(1枚は10・9センチ四方)で、組合の販売量全体の95・1%を占め、全てが公益財団法人日光社寺文化財保存会向けだった。3月に蚊谷理事長らが日光を訪れ、取引開始から約20年で初の値上げに理解を求めた。今後、他の団体と取引が始まっても改定価格を適用する。

 組合によると、縁付の価格は原則として年1回、相場の上下に合わせて見直す。最近は1枚200円前後で販売してきた。縁付は他の製法の国産金箔より30~40%高いため、用途は文化財修復が中心となる。

 販売量はこれまで年間2万~3万枚台で推移してきたが、近年は日光で社寺修復が本格化したため、平年の2~3倍で推移し、10万枚を超える年もあった。今後も輪(りん)王(のう)寺(じ)の国宝・大猷院(たいゆういん)などの修復が予定され、受注は高水準を保つ見込みだという。

 組合には金箔の製造や販売を手掛ける事業者が加入している。4月1日時点の組合員数は100人以上の社員を抱える企業から個人事業主までを含めて82事業者あり、20年間で半減した。職人の平均年齢は60代後半に高くなっている。今年度予算には後継者育成支援費80万円を計上した。

北國新聞社

最終更新:5/23(火) 1:07
北國新聞社

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