ここから本文です

中国企業、良質な海外食品ブランド買収に奔走-高まる高級品ニーズ

5/23(火) 11:06配信

Bloomberg

国内で肥沃(ひよく)な耕地が減り、14億人という国民の食料消費量が増えていることを背景に、中国の農業関連会社は数十年前から海外の土地の購入・リースに従事してきた。当初の投資先には発展途上国が多かった。そしてこうした投資は、世界的に穀物価格が高騰した2006-08年の世界食糧危機から加速した。最近では中産階級が消費量を増やしているだけでなく、高品質で幅広い食品を求めるようになり、一層の食糧確保が求められている。中国はすでに、世界で流通する豚肉および全脂粉乳の約50%、大豆と米の約3分の1を消費している。世界食糧危機が和らぐにつれて中国企業は投資の対象をより進んだ経済国にシフトし、国内の大都市で高く売れる製品を生み出す生産業者や農場を獲得し始めるようになった。

米国のシンクタンク、アメリカン・エンタープライズ・インスティテュート(AEI)とヘリテージ財団がまとめたデータによると、中国企業が05年以降海外で行った農業関連投資は総額約520億米ドル(5兆7800億円)で、食品業界関連の案件は過去6年で4倍に増えた。

KPMGの世界アグリビジネス部門責任者を務めるイアン・プラウドフット氏は、「中国企業の間でますます目立つ傾向は、どんな食品事業でもいいから買収するのとは違い、本当に良質な食品事業の買収を求めているという点だ」とし、「ただ生産施設を手に入れたいのではなく、ストーリー性やブランドを求めている」と話した。

上海鵬欣集団は、ニュージーランドの酪農施設とブラジルの穀物トレーディング事業を保有する中国企業だ。会社の方針だとして匿名で取材に応じた広報担当者によると、同社は上海のような市場で迅速に利益を出せる先進国の有名ブランドを探している。確立した品質を求める方向への転換で、スーパーマーケットへの空輸が可能な生鮮品や、飼育に広大な土地を要する食肉など利益率の高い製品が重視されるようになった。

1/2ページ

最終更新:5/23(火) 11:06
Bloomberg