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債券下落、株高・円安で売り強まる-流動性供給入札への警戒感も重し

5/22(月) 8:04配信

Bloomberg

債券相場は下落。米政局不安や北朝鮮を巡る地政学的リスクを背景に買いが先行した後、国内株式相場の上昇や為替市場で円安・ドル高が進んだことを受けて、売り圧力が強まった。

22日の長期国債先物市場で中心限月6月物は前週末比横ばいの150円63銭で開始し、一時は150円66銭まで上昇した。徐々に軟化し、午後には150円54銭まで下落。結局は8銭安の150円55銭で引けた。

しんきん証券債券営業部の高井行夫金融市場アナリストは、「さまざまなリスク回避的な材料で買われてもおかしくないが、トランプ米大統領の弾劾など実際には現実的ではないということで材料として織り込まれていかないということだと思われる」と指摘。「きょうに関しては、株高・円安を見て、債券は売り優勢になっている」と述べた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の346回債利回りは、日本相互証券が公表した前週末午後3時時点の参照値から0.5ベーシスポイント(bp)高い0.04%で寄り付き、午後には0.045%まで売られた。

株高・円安

この日の東京株式相場は続伸し、日経平均株価は前週末比0.5%高の1万9678円28銭で取引を終えた。外国為替市場では、ドル・円相場が早朝に一時1ドル=110円88銭までドル安・円高が進んだ後、111円61銭まで値を戻す場面もあった。

一方、日本銀行は、残存期間「1年超5年以下」と物価連動債を対象にした国債買い入れオペを実施した。買い入れ額は「1年超3年以下」が2800億円、「3年超5年以下」が3000億円、物価連動債が250億円と、いずれも据え置かれた。応札倍率は1-3年と物価連動債がそれぞれ前回を下回った一方、3-5年は上昇した。

日銀国債買い入れオペ結果はこちらをご覧下さい。

米政局不安

米紙ワシントン・ポストが事情に詳しい複数関係者の話を基に報じたところによると、昨年の米大統領選挙中にロシアとトランプ陣営が協調していた可能性を巡る捜査で、現ホワイトハウス当局者1人が参考人として特定された。捜査対象となっている同当局者はトランプ大統領に近い人物としている。一方、21日には北朝鮮が弾道ミサイルを試射した。米政府当局者は今回発射されたミサイルについて、直近の3回よりも射程が短いものだったようだと指摘した。菅義偉官房長官は、ミサイルが日本の排他的経済水域(EEZ)外の日本海に落下したと語った。

しんきん証の高井氏は、「今週はリスク回避的な材料や日銀オペで強くなってもいいと思われたが、円債独自の弱さを背景に動きが乏しい」と説明。「公社債投資家別売買動向を見ても、4月は国内投資家がほとんど売り越しで、昨年度の処理がずれ込んだ部分がある」とし、「日銀政策の方向性もどちらかというと出口を意識するイメージが強く、買いが控えられている面がある」とみる。

Kazumi Miura

最終更新:5/22(月) 16:02
Bloomberg