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【ダービー】池江師必勝3頭出し 勝って実感…やっぱり“ダービー”は特別

5/24(水) 6:04配信

デイリースポーツ

 「日本ダービー・G1」(28日、東京)

 フルゲートが18頭になった92年以降では、藤沢和師(02、03、13年)に続き2人目となる同一厩舎3頭以上出走となる池江泰寿調教師(48)=栗東。しかも、皐月賞でワンツーを決めたアルアイン、ペルシアンナイトに、“第三の刺客”サトノアーサーを加えた豪華ラインアップで挑む。ダービーへのこだわりの強さを隠さない栗東の一流トレーナーが胸の内を語った。

 -いよいよダービー。父親(泰郎氏)が元騎手&調教師という環境で育った身にとっては特別なレース。

 「たぶん0歳の時から見ているんでしょうね(笑)。記憶にあるのは1973年。ハイセイコーが敗れた年です。4歳でした。あのころからダービーというレースを認識していました。普段から父が“ダービーに乗りたい、勝ちたい”と言っていましたから」

 -調教師として12頭を送り出してきた。

 「開業当初からフサイチジャンク(06年11着)やドリームジャーニー(07年5着)で参戦はしました。オルフェーヴル(11年V)の時でもそんなに自信はなかったですね。まだ雲の上にあるような。勝った今でも、出走させるだけでも難しいと感じています。天皇賞や有馬記念とは違って、馬にとっては一生に一度しかチャンスがない。クラシックのなかでも、特にダービーは難しいです」

 -11年にはオルフェーヴルで三冠を制覇。

 「皐月賞はある程度、後続を離して勝ちました。あの姿を見て、ゴールした瞬間に“しまった。ダービーはないな…”と言ってしまった。1つ前にMAXに仕上げ過ぎた。これ以上の上積みはないな、と」

 -その心配は杞憂(きゆう)に終わった。

 「やはりレース後の反動が大きく、回復に手間取りましたよ。勝つことができたのは(担当の)森澤君の献身的なケアが大きかったですね。よく持ち直してくれて、ダービーではさらに馬が良くなっていました。やはり、ダービーを勝つ馬というのは並大抵ではないですね」

 -実際にダービートレーナーになってみて。

 「勝った人たちがみんな“ダービーだけは違う”と言うじゃないですか。僕はそれが知りたくて。実際に勝ってみると、やっぱり違いますね。例えば、自分が定年を迎えた時に、間違いなく“いい調教師人生だった”と言えますよね。特に思い入れが深い、そう思わせるレースです」

 -昨年はサトノダイヤモンドで鼻差2着。

 「テレビで僕が壁を蹴飛ばしている場面が映ってしまったようです。馬が戻ってきて、落鉄に気付いた時ですね。落鉄は2、3年に一回あるけど、よりによってダービーでなるかと…。しかもトモ脚(後肢)。前脚より影響が大きいですから。つい頭に血が上ってしまいました。これからは気をつけます(苦笑)」

 -7年連続の参戦、しかも今年は3頭出し。

 「素直にうれしいし、皆さん祝福してくれます。僕はダービーへの思い入れが深いし、オーナーや牧場サイドが“ダービーを目指したいから池江厩舎へ”と言ってもらえる厩舎を目指している。定年までにあと5勝ぐらいはしたいですからね(笑)。まずは今年も無事に出走できるように頑張ります」

-皐月賞はワンツーフィニッシュ。アルアインの強さは?

 「毎日杯の時も差し返し。皐月賞は馬群にのみ込まれてからの差し返しだった。“ファイトバック”と言うんですが、3歳馬で、ああいった形で差し返す馬はなかなかいないです。余力はあっても、普通は気持ちがなえる。相当な精神力がないとできませんよ。僕は今まで、調教助手時代を含めてもこういう馬に携わったことがありません」

 -東京芝2400メートルが舞台に。

 「気性面やフォームから大丈夫だと思っていますが、母系が短距離型で、体形的にも大型で胴も首も詰まったタイプ。距離適性が鍵になるでしょう。調教で工夫してスタミナを強化しているので、何とか結果を出したいですね」

 -ペルシアンナイトは2着からの逆転を狙う。

 「中山芝2000メートルは、特にダービー向きの馬は取りこぼすことが多い。自在性があればいいのですが、この馬には難しかった。その点、東京二四ならゲートをじっくりと出て、中団の後ろぐらいにつけるレースができる。ダービーにはダービーの乗り方がありますから。血統的にも距離の融通性はありますし、期待しています」

 -サトノアーサーは別路線から参戦。

 「3頭のなかで一番舞台適性があるし、一番能力も高い。調教では、アルアインもペルシアンも、アーサーにこてんぱんにやられていますから。まあ、それは調教の話であって、競馬にはいろんな要素がありますけどね。おととしがサトノラーゼンで、去年がサトノダイヤモンドで2着。特に、去年は悔しい思いをしましたからね。里見会長を何とかダービーオーナーにしてあげたいです」

 -3頭の近況は。

 「アルアインはさらに成長しています。成長力がすごい。“来たな”という感じです。ペルシアンは皐月賞後に反動が出ましたが、ここに来て持ち直してきました。急成長はなくとも、皐月賞ぐらいの状態では出せそうです。アーサーは1週前追い切りの動きに良化がうかがえました。走りのバランスが良くなっていましたね。欲を言えばもう一段階、成長してほしいのですが、出来落ちはないので期待していますよ」

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