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抹茶・粉末用品種「せいめい」デビュー 農研機構

5/24(水) 7:02配信

日本農業新聞

 緑茶の輸出をけん引し、食品用として需要が伸びる抹茶・粉末茶用の茶新品種がデビューした。農研機構は23日、緑茶用品種「せいめい」を育成したと発表した。被覆栽培すると、既存品種より緑色が濃く収量が多い。耐寒性もあり、全国の主産地で栽培できる。

 同機構によれば、約10年間で抹茶・粉末茶の原料生産は約1.4倍に増え、特に抹茶用てん茶は約1.7倍に急増。菓子など食品加工に利用され、欧米へ輸出されている。

 現在、抹茶・粉末茶の原料は、煎茶用の主力品種「やぶきた」や高品質な「さえみどり」を使っているが、「やぶきた」は被覆栽培すると収量が減り病害が多発。「さえみどり」は耐寒性に劣り、栽培地が暖地に限られている。

 「せいめい」は1992年に、生育旺盛で寒さに強く収量が多い「ふうしゅん」に、早生で品質が高い「さえみどり」を交配して育種した。

 被覆栽培した「せいめい」の抹茶・粉末茶は「やぶきた」「さえみどり」より緑色が濃く品質に優れ、食品加工用業者のニーズに合う。うま味成分のアミノ酸含量が多く、渋味の元になるタンニンが少ない。煎茶にも優れる。育成地の鹿児島県枕崎市の2014年のデータでは、一番茶の収量が1.3倍の10アール390キロ、二番茶が1.5倍の465キロで、農家所得が増える品種と言える。

 耐寒性は「やぶきた」並みで、関東以南で栽培できる。埼玉県などの寒冷地では幼木期の防寒対策が必要だとしている。

日本農業新聞

最終更新:5/24(水) 7:02
日本農業新聞