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愛知製鋼の中国鍛造品合弁、生産能力4割増強

5/24(水) 6:01配信

鉄鋼新聞

 【上海発=片岡徹】愛知製鋼(社長・藤岡高広氏)は、中国鍛造子会社である上海愛知鍛造有限公司(本社・上海市、総経理・坂本定氏)にクランクシャフト用5千トン全自動鍛造プレスラインを新設。23日にラインオフ式を行い、稼働した。中国国内で高まる高強度鍛造品の需要増に対応する。投資額は12億円。生産能力は年間100万個。これにより、上海愛知鍛造の生産性は約2倍となり、生産能力は4割増える。

 上海愛知鍛造は、中国でのトヨタグループの鍛造品生産・供給拠点として、エンジン系、駆動系、シャシー系などの鍛造品を生産。年商92億円、生産量は年間3万4千トン(220万個)。中国内の大手自動車メーカーや東南アジア地域に供給する。
 クランクシャフト向け鍛造品は、エンジンの基幹部品。強度や被削性、耐久性などに高い品質が求められる。特に中国では、環境規制を背景にエンジンが小型化、高出力化する方向にあり、クランクシャフトの高強度軽量化ニーズが拡大。こうした動きに対応し今回、5千トン全自動鍛造プレスラインを新設した。
 前工程設備を直線配置し設備間の距離を縮め、サイクルタイムを従来の半分(生産性2倍)にしたことや、プレス内自動搬送、当てキズ・曲がり防止などの品質向上策、環境改善策を採用しているのが特徴。これにより、同社の鍛造品生産能力は4割増・年間320万個になる。
 需要動向を見ながら、2020年までにさらに1ライン(5千トンプレス)の設備増強も検討する。また、日本国内のマザーラインを含め、グローバルで鍛造品への生産投資を実施する。
 23日のラインオフ式には、坂本社長や現地の実務者のほか、愛知製鋼から藤岡社長、知野宏明取締役常務執行役員、伊藤利男上級執行役員などが出席。その後、本稼働した。
上海愛知鍛造が15周年/藤岡愛知製鋼社長「市場拡大に対応」
 【上海発=片岡徹】愛知製鋼の中国鍛造子会社・上海愛知鍛造有限公司(本社・上海市、総経理・坂本定氏)は23日、設立15周年の記念式典を現地で開催した。
 式典には藤岡高広愛知製鋼社長をはじめ、豊田通商、上海汽車グループ、現地実務者など約100人が出席した。
 同社は中国でのトヨタグループの鍛造品生産・供給拠点として2012年に設立。グローバルで製造、品質、技術のバックアップ体制を強化し、顧客の「品質、価格、納期」ニーズに対応。中国内の大手自動車メーカーや東南アジア地域にも供給する。
 記念式典では同社のこれまでの歩みや現状などのビデオ上映や、同日稼働した5千トン全自動鍛造プレスラインのラインオフ式などを行った。
 藤岡社長は「上海愛知鍛造は創立以来、中国自動車市場の急拡大に対応し、設備増強や問題解決などでお客様の要求に応えてきた。今後は、ライバル鍛造メーカーの参入などで、今まで以上に品質・供給・価格面での大きな課題を解決していかなければならない。もっと良い会社になるため、全員が当事者意識をもって課題に取り組んでいこう」などと挨拶した。

最終更新:5/24(水) 6:01
鉄鋼新聞