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日清オイリオ、物流コスト抑制で中元ギフトの品目集約

5/24(水) 8:28配信

ニュースイッチ

前年比で約2割削減、他の食品メーカーでも同様の動きも

 日清オイリオグループは中元商品の品目を15%集約した。詰め合わせや梱包作業の省力化が狙い。物流現場の人手不足などから梱包にかかる人件費が増え、省力化は重要なテーマとなっている。さらに、ヤマト運輸が大口利用者へ値上げを要請しており、今後はギフト配送料もアップが予想される。コスト増を織り込み、大手メーカーが動きだした。

 せっけんや洗剤と並び、かつて中元商品の代名詞とされた食用油詰め合わせセットだが、高齢化を背景に販売数量は年々縮小している。

 人手不足や物流コスト増が経営の足かせになりかねず、対応は焦眉の急だ。日清オイリオグループは2017年の中元商戦で、合計アイテム数を前年同期の61種から52種に減らした。

 一般的な食用油セットを減らす一方、オリーブオイルなど付加価値や人気が高いセットに移行した。品目集約で作業や配送効率を高める。

 詰め合わせギフトに入れる商品はさまざまで、自動化は難しい。ギフトのため商品ラベルの向きなどもきちんとそろえなければならず、アルバイトではなく人件費がかさむ正社員を使うこともしばしばだという。人件費が高いからこそ省力化がより重要になる。

 同社は17年から、縦に詰めるボックスを新たに導入した。ラベルの向きなどをそろえる必要がなく、商品を詰めるだけですみ、省力化効果が高い。しょうゆや調味料など食用油以外の商品との詰め合わせで特に威力を発揮する。

 工夫は他にもある。16年にセット箱の一部を、裏面も使えるようリバーシブル化した。表が青色、裏が黄色など。折り曲げて箱をつくるとき、2種類のギフト箱を共通化できた。資材の在庫管理やコスト削減が容易になる。

 15年にはボトルの高さを共通化。プラスチックボトルの350グラム入りとガラス瓶の330グラム入りの高さなどをそろえた。ギフト箱に高さの違う商品を詰め合わせる際、アテンションと呼ばれる隙間調整資材は従来、箱と別に入れていたが、一部で一体化した。

 ギフト商品を詰め合わせる場所も、かつては工場から離れていたため、生産現場から運ぶのに時間がかかった。現在は隣接させて解消した。これらの改善を積み上げ、大幅な物流コスト減につなげた。

 J―オイルミルズのギフトを扱う味の素ゼネラルフーヅ(東京都渋谷区)も、作業人件費増などを考慮し「アイテム数の合計は昨年より減らしている」と話す。

 キリンビールやアサヒビールなどのビールメーカーも、作業コスト削減は課題。ヤマト運輸をはじめとする宅配事業者の価格改定が進めば、配送料が将来、引き上げられる可能性が高い。そうなればコストを吸収するため、売れ筋ギフトの価格水準を下げざるを得なくなる。ブランドイメージを維持し競争力を高めるためにも、作業コストの削減は大きなテーマだ。

日刊工業新聞第ニ産業部・嶋田歩

最終更新:5/24(水) 8:28
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