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JFEスチールが形鋼工場強化 五輪に向けた建築需要見据え

5/24(水) 23:50配信

山陽新聞デジタル

 JFEスチール(東京)は24日、西日本製鉄所倉敷地区(岡山県倉敷市水島川崎通)で、建設・土木用鋼材を手掛ける形鋼工場の生産基盤を強化する、と発表した。老朽化した冷却装置を更新したほか、12月までに圧延機を増強。2020年の東京五輪に向けた建築需要の増加を見据え、高機能材の生産拡大に備える。総投資額は約27億円。

 形鋼は建築物の構造材などに使用され、目的に合ったさまざまな断面形状を持つ。倉敷地区では建築や架橋向けで耐久性に優れたH形鋼、土木用で地下水などの流入を防ぐ鋼矢板などを顧客のオーダーに応じて生産。首都圏で進むインフラ整備などに伴う需要で、ほぼフル操業の状況になっている。

 第1弾として、稼働から20年が経過し老朽化していた冷却装置を更新し、3月に稼働を始めた。加工後の鋼材に水を掛けて冷やし、ひずみなく高強度に仕上げる装置で、JFE独自の技術を採用。水を放つノズルの角度を調整し、対応可能な製品の幅を広げた。

 加えて、複数のロールで鋼片の寸法や形状を整える中間圧延機の増強・更新も行う。すでに着工しており、12月に完成する予定。圧延機の加圧力を高めることで、断面が大きいものや厚みがある鋼材の増産体制を整える。

 一連の設備投資で、福山を含めた西日本地区全体の形鋼の生産量(月約10万トン)は変わらないが、高機能品へのシフトを推進。強度や耐食性、耐候性に優れた製品の割合を高め、建築物の高層化や大規模工事などの需要を取り込みたい考え。

 JFEスチールは「五輪以降も老朽インフラの更新などで建築向け鋼材は堅調に推移するとみている。高機能材のさらなる生産の安定と高品質化で、ニーズに着実に応えていきたい」としている。