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日本、国連特別報告者と共謀罪で舌戦

5/24(水) 7:00配信

ハンギョレ新聞

国連特別報告者「恣意的適用を憂慮」 日本政府「一方的主張に過ぎない」抗議 特別報告官「内容はなく憤怒のみ」反論

 日本を監視社会にする恐れがあるとの批判を受けている、いわゆる“共謀罪”新設について、日本政府と国連特別報告者が舌戦を行った。共謀罪とは、日本政府がテロ対策法案(組織犯罪処罰法改正案)に「テロ等準備罪」という名前で新設しようとしている条項を称する言葉で、犯罪を実行しなくとも事前の準備段階で処罰できるとする内容だ。

 ジョセフ・ケナタッチ国連人権理事会プライバシー権特別報告者が「共謀罪はプライバシーを侵害する恐れがある」という自身の批判に対して、日本政府が抗議して、「内容はなく憤怒のみ」と反論したと東京新聞が23日伝えた。これに先立つ18日、ケナタッチ特別報告者は、安倍晋三首相宛に書簡を送り「テロ対策法案はプライバシーに関する権利と表現の自由に対する過度な制限につながる可能性がある」として「法案の『組織的犯罪集団』と『計画』、『準備行為』に対する定義が明確でない。恣意的に適用される危険がある」と批判した。

 これに対して日本政府は19日、国連人権高等弁務官室を通じて特別報告者に抗議文書を伝達した。ケナタッチ特別報告者は、日本政府の抗議文には国際組織犯罪防止条約加入のために共謀罪の新設が必要だという内容があるだけで「プライバシー(侵害など法案の)欠陥に対する憂慮に対しては一言も言及がなかった」と指摘した。菅義偉官房長官は22日、ケナタッチ特別報告者が安倍首相に送った手紙について日本政府の意見を聞かない「一方的な主張に過ぎない」と非難した。

 問題の条項を盛り込んだ法案は、2005年と2009年にも準備されたが、恣意的適用を憂慮した野党の反対で廃棄されたことがある。安倍晋三政権は、2020年の東京オリンピック開催を控えて、テロ防止を名分に法案をゴリ押ししているが、第2次大戦以前の治安維持法を想起させるという批判が出てくる程に拒否感を示す人々が多い。特に市民団体ではSNSでデモ計画の連絡をやり取りすることも捜査対象になりかねないとの憂慮が強い。安倍政権は23日、衆議院本会議で野党の反対にもかかわらず法案を強行採決し、24日からは参議院での審理を始める予定だ。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:5/24(水) 7:00
ハンギョレ新聞