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三井物社長:最強自負する資源で投資継続、市況低迷でも競争力発揮へ

5/24(水) 9:26配信

Bloomberg

三井物産の安永竜夫社長は23日、ブルームバーグとのインタビューで鉄鉱石や原油・ガスなどの資源分野への投資を引き続き重視する考えを示した。今期(2018年3月期)から3年間の新中期経営計画では資源分野に最大6000億円規模の投資を計画。他の総合商社が資源分野への投資には慎重姿勢を示す中、案件を厳選して競争力のある資産の積み増しを図る。

安永社長は「バランスの取れたポートフォリオ構築を目的としているが、強い資源分野はさらに強くする」と述べた。「資源事業は商社というよりも日本企業の中で最も強いと自負している」として「原油や鉄鉱石の価格がかなり保守的であっても、きちんとした利益が出ることを前提にハードルを上げて投資をしていく」との考え。

商社各社は商品価格の下落を主因に多額の減損を計上したことから資源投資を抑制している。三井物産も16年3月期に初の最終赤字に陥った。ただ、鉄鉱石世界最大手のブラジルのヴァーレなどと手掛ける生産事業、ロシアや中東などで展開する液化天然ガス(LNG)生産事業などは高いコスト競争力を持つ。こうした資源分野に加えて機械、インフラ、化学品の3分野が今後3年間の基礎営業キャッシュフロー全体の9割を稼ぐ計画。

3年間で1兆7000億-1兆9000億円の投資を計画しており、その3分の1程度を資源に充てる方針。前期までの3年間の資源投資額7700億円と比べると縮小するが、利益を稼ぎ出す強みのある分野に引き続き一定規模を振り向ける。

JPモルガン証券の森和久アナリストは「他商社が資源投資へのブレーキをかける中、得意とする資源分野への投資を軸に据えたことは今後の成長戦略という点でも前向きに評価できる」と指摘。利益貢献が期待されるイタリアでの油田開発やモザンビークでのLNG開発など競争力の高い案件を持っていることは強みと述べた。

安永社長は投資対象として、既に参加している事業の生産拡張や投資決定済み案件の立ち上げに加えて、新規案件についても排除しない考えを示した。投資銀行から持ち込まれる入札案件については買収価格がつり上がる可能性もあるため、基本的には認めていないという。相対での取引や一部企業だけに限定された入札案件など、資源分野で強みを持つ優位さを生かして獲得できる案件を狙う。

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最終更新:5/24(水) 9:26
Bloomberg