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古河中等教育校 5年次生が後輩支援

5/25(木) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

古河市磯部の県立古河中等教育学校(植木邦夫校長)で、進路委員の5年次生が自主組織「古河チューター」を立ち上げた。チューターは個別指導教師の意味で、先輩の“高校生”が同じ校内にいる後輩の“中学生”たちに勉強を教えたり学校生活の相談を受けたりする、中高一貫校ならではの取り組み。学校側は学力向上や学年を越えた生徒の交流、助け合いの心など人間性の成長が見込めるとし、「いずれは全生徒が参加する取り組みになれば」と、活動に大きな期待を寄せている。


同校は県立総和高を改編し、2013年4月に開校した。中学校段階に当たる前期課程と高校段階に当たる後期課程を、6年間を通じて学ぶ。本年度はいずれも後期課程で最上級生の5年次生と4年次生、前期課程1~3年次生の計600人が在籍する。

将来の進路に関する活動に取り組む進路委員は、昨年から3回、各学年の生徒を交えた座談会を開催した。「質問を分かるまで先輩が教えてくれれば」「悩み相談にも乗ってくれれば」。後輩から出された要望に応えようと、同委員の5年次生6人が考案したのが今回の取り組みだ。

チューターは現在16人。6人のほか、呼び掛けに応じた同学年の友人や4年次生が加わった。本年度は定期テストに向けた勉強のサポートを活動内容とし、第1弾として9~19日までの昼休みと放課後、ローテーションで主に英語、国語、数学を教え始めた。

12日の放課後は、5年次生4人が1、2年次生6人にアドバイスを送った。数学の平方根を暗算で解いていたという小倉楓翔さん(13)は「先輩から解答の過程を紙に書くように教わった。知らなかった数式も教えてくれた」と、指導に納得した表情で語った。

一方、初めて講師役を務めた松坂雄大さん(17)は「違う学年とコミュニケーションを取れる機会」とメリットを実感した様子。今回は「丁寧に教える難しさを感じた」と言い、次回に向けて「しっかり復習して万全の態勢で臨みたい」と意気込んだ。

指導委員の大森美初さん(17)は「自分のためにも人のためにもなる。チューターをやって良かった」と手応えを口にする。「高校生活の疑問や進路、身近な相談にも応えていけたら」と、今後の活動内容の発展に意欲を示した。

活動を見守った同校の進路指導主事、石塚照美教諭は「生徒の言葉で教え合ったほうが、知識の理解が進むと感じた。もっと校内で広がってほしい」。植木校長は「いずれは大学に進学した生徒が、後期課程の生徒のサポートをするような連携をつくっていけたら」と、期待を込めて話した。   (溝口正則)

茨城新聞社