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米フォードCEO交代にウォール街は冷ややか 株価3割弱上昇にとどまる

5/25(木) 17:10配信

ZUU online

再起を賭けた米自動車大手、フォード・モーターのCEO交代劇に、ウォール街は冷ややかな反応を見せている。

2014年の就任以来、株価がほぼ4割下落したマーク・フィールズCEOに代わり、自動運転車部門、フォード・スマート・モビリティを率いるジム・ハケット氏 が新CEOに就任するが、この人選が「次世代自動車合戦を勝ち抜くだけの説得力を備えていない」と失望感を掻き立てている。

■再起を賭けたCEO交代だが市場は期待薄

フォードは2014年のマーク・フィールズCEO就任以来、株価がほぼ4割下落 。販売不振や利益減少の責任を負って退任する形となったフィールズCEOに代わり、自動運転車部門、フォード・スマート・モビリティを率いるジム・ハケット氏 の就任と共に、経営陣の再編を発表した。

次世代自動車の領域から人材を引っ張ることで、時代の需要に見合う新風で組織を一新。再起を賭けた動きであることは明らかだが、フォードが期待した程の反応はウォール街から得られていない。

CEO交代の発表に株価は26% の上昇を見せたものの、投資家はそれ以上の好転に懐疑的だ。ハケット氏が「未来のフォードを創り上げるための再編」との自身のコメント通り、新CEOとしてフォードを率いることが出来る人物かどうかという点に、説得力が欠けているようである。

■チョードリー氏「フォードに必要なのは理論を持って組織全体を引率できるCEO」

自動運転車の開発・販売が新たな自動車産業合戦の火蓋を切ろうとしている今、従来とは全く異なる戦略が必須となることは一目瞭然だ。

記者会見の席で「テスラやほかのライバルに、フォードの未来を引き渡すつもりはない」と、自社の行く末に自信を見せたハケット氏だが、テスラ、Apple、Google、Uberといったテクノロジー大手を相手に、どこまで革命的な発想や戦略を持ち合わせているかについては明らかにされていない。

主要商品を自動運転車や電気自動車に置き換えるだけでは、到底太刀打ちできない時代が訪れようとしていることを、果たして自覚しているのかという点に、否が応でも投資家の不安は集中している。

フォードの再建には、新たな時代に見合った業務執行能力が必須となる。米グローバル・エクイティ―ズ・リサーチ のアナリスト、トレイ・チョードリー氏 は、「フォードに必要なのは理論を持って組織全体を引率できるCEOであって、ハケット氏のような平凡なCEOではない」と、ウォール街の失望を表現している。

■フォードは次世代自動車合戦ですでに出遅れている?

これまでの業績に重点を置くと、ハケット氏は新CEOとして申し分ない人物 だろう。しかし繰り返しになるが、自動車産業は大きな転換期を迎えている。分かりやすい例を挙げると、イーロン・マスクCEOのような情熱とカリスマ性を、ハケット氏は備えていない。

フォードの自動運転車がライバルブランドと比較して、何がどのように突出しているかを強調する姿勢も示さず、次世代自動車をめぐり激化すると予想される市場に関しても、従来の戦略が通用すると信じ込んでいるとの印象を受ける。

ハケット氏が新生を試みるフォードは、こうした点ですでに出遅れているだけではなく、今後その差はますます広がって行くと予想される。

現在から5年以内には本格的な次世代自動車合戦が始まると見られているが、「ハケット氏に準備が整っているとは思えない」というのが、ウォール街の見解だ。

勿論、フォードには引き続き、従来のライバルと競い合うという課題も残っている。市場シェアが5割に届こうとしているアジア圏の自動車メーカーとは対照的に、ゼネラル・モーターズやフォードを含む米自動車メーカーの市場シェアは年々落ち込むばかりだ(Wards Autoデータ)。

テクノロジーの発展により産業分野の境界線が薄れつつある中、既存の概念を新たなチャンスへと転換できるトップの存在が、企業の未来を決定づけるだろう。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)

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最終更新:5/25(木) 17:10
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