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アサヒとNICT、自販機100台をIoT化する実証実験 見守りサービスへの応用探る

5/25(木) 12:49配信

ITmedia エンタープライズ

 情報通信研究機構(NICT)とアサヒ飲料は5月23日、「見守り」「交通安全」「観光」などのリアルタイムな地域情報を中継しながら発信する「見守り自販機」の実証実験を、東京都墨田区を中心に2017年6月から順次実施すると発表した。

【将来的なサービス応用イメージ】

 区内に設置されているアサヒ飲料の自動販売機約100台に、NICTが開発したWi-SUN対応のIoT無線ルーターを搭載。自動販売機が情報中継、発信の拠点となる無線ネットワークを構築する。ある自動販売機の近くで発信した無線センサーやビーコン端末からの情報を、自動販売機を介して、離れた場所でもスマートフォンなどで受信できるかを検証するという。

 この実験では、アサヒ飲料の自動販売機と飲料補充車両に加え、タクシーにもIoT無線ルーターを設置し、地域全体をカバーする無線ネットワークを構築する。

 Wi-SUNやBluetooth LEに対応したビーコン端末も導入し、交通安全の注意喚起や位置情報を使った見守りサービス、タクシー事業者のための乗客発見支援サービスなどの実用性も検証する。例えば、見通しが悪く、飛び出し事故の多い交差点付近を走っている子どもの存在を、数百メートル手前を走る車両にいち早く通知するといったイメージだ。

 さらに、観光スポットや店舗に無線ルーターを設置し、観光客のスマートフォンにリアルタイムな観光情報やお得な情報などを届けるサービスも検討中。実証実験で実用化のめどが立てば、墨田区の住民などにビーコン端末を貸与し、「見守り」「交通安全」「観光案内」などのサービスの提供を検討するという。

 NICTは、2016年度にWi-SUN、Wi-Fi、Bluetooth LEを融合した「ビーコン通信型地域IoT無線サービスプラットフォーム」を開発している。Wi-SUNを使うことで、無線ルーター間の距離が数百メートル程度であれば、互いに通信可能ではあるが、実際は隣接する自動販売機の間がビルなどで遮られて電波が届かない場合も想定されるため、複数の異なるメッシュネットワーク間を携帯電話ネットワークを介してつなぐことで、全体として1つの大きな地域ネットワークを構成できる仕組みを採用したという。