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立ち上がる「業務用燃料電池」市場、京セラが自社ブランドのSOFC投入

5/25(木) 13:54配信

日刊工業新聞電子版

欧米進出も検討

 京セラは9月までに、ビルなど小規模施設の電源となる業務用燃料電池を発売する。これまでは部材を生産して、家庭用の燃料電池メーカーに供給してきたが、業務用は完成品まで自社で手がける。

 発売初年度から燃料電池事業の売上高に占める業務用の比率を35%とし、2017年度の部材を含めた同事業の売上高を前年度比50%増に拡大する。日本メーカーで業務用燃料電池の製品化は、富士電機に続いて2社目となりそうだ。

 京セラは燃料電池事業の売上高を公表していないが、100億円前後を見込む。業務用の固体酸化物型燃料電池(SOFC)を、東京ガスや大阪ガスなどの供給エリアで提案する。発電出力は3キロワットで、家庭用燃料電池「エネファーム」4台分の電力と湯を供給できる。

 京セラは主要部材のセルを開発・生産し、大ガスなどのエネファームに供給している。一方で業務用の完成品は、自社ブランドで売り出す。欧米市場への進出も検討する。

 京セラは16年度から、東ガスと共同でSOFCを実証運転してきた。エネファームは排熱を回収する効率が高い固体高分子型が多いが、SOFCは比較的に発電効率が高く、運用コストの低減が見込める。

 日本の燃料電池市場は家庭用の設置が累計20万台に達し、普及で先行した。業務用は富士電機以外に、ソフトバンクグループ子会社が米社製を輸入・販売する。政府は「水素・燃料電池戦略ロードマップ」で、17年に業務用SOFCを市場投入するとしてきた。三浦工業や日立造船も開発を進めており、業務用燃料電池の市場が立ち上がりそうだ。