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大飯合格で住民「一歩前進」期待込める

5/25(木) 8:54配信

福井新聞ONLINE

 原子力規制委員会は24日、定例会合を開き、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の安全対策が、東京電力福島第1原発事故で強化された新規制基準に適合すると認める「審査書」を正式決定した。審査合格は7例目で、計6原発12基となった。関電が審査を申請した県内の3原発7基は全て合格した。関電は今秋以降に再稼働する計画を示している。

 おおい町商工会の荒木和之会長(63)は「これで一歩前進ですね」と審査合格の知らせを喜び、「民宿や小売業など地元経済が良くなってくれれば」と消費増へ期待を込める。

 主婦の60代女性は「原発は町の活性化のために誘致したもの。動かさないともったいない」とも。今後焦点となる地元同意についても「いち早く」と答えた。70代男性は原発誘致により、大島半島への陸路ができたことに触れ「原発によって町が活性化した。再稼働すればさらなる雇用が望めるのでは」と期待を寄せた。

 大飯原発から半径1キロ圏内にある大島の住民は、誘致以来原発に寄り添って生きてきた。40年以上民宿を営んでいる60代女性は、作業員らの利用により地元の民宿は活気づくとし「元の生活への光が見えてきた」と喜ぶ。また、「新規制基準に適合できるようにと一生懸命やってこられた姿も見てきた」と、再稼働を目指す関西電力や関連会社の取り組みを評価した。

 「誘致によってここの生活は豊かになった」と、漁師の70代男性は定期船で本郷まで通っていた時代を思い浮かべる。ただ、福島原発の事故を目の当たりにした今、不安はゼロではない。「万一事故が起きれば避難道の渋滞などにより二次災害が起こる可能性もある。町民全員が参加する避難訓練などを行い、一人一人の意識を高めていくことが必要ではないか」という。

 福島原発の事故以降「原発の安全神話は崩れた」と話すのは、自営業の80代女性。地元同意にあたっては「実効性のある避難計画の提示により安全を確約してほしい」と注文をつけた。

福井新聞社