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sora tob sakana、初の全編バンド編成公演で見せた確かな手応え

5/25(木) 13:25配信

MusicVoice

 4人組アイドルグループのsora tob sakana(ソラトブサカナ)が4月30日に、東京・LIQUIDROOMで単独公演『月面の音楽隊』を開催した。メンバー4人、風間玲マライカ(15)、神崎風花(15)、寺口夏花(16)、山崎愛(13)が、結成以来初となる全編バンド編成での単独公演を披露。迫力のあるサウンドと、高いポテンシャルを存分に秘めたダンスと歌唱で観客を魅了した。

■キレのあるダンス

 この日は少し強い風が心地よいくらいの陽気に恵まれ、Tシャツ姿で街行く人々も多く見られた。会場内も「sora tob sakana」のTシャツを着たファンたちが、飲料で喉を潤しながら開演を待ち望む様子を見せ、さながら音楽フェスティバルのような賑やかさだった。

 この日は、グループ初となるライブ全編に及ぶバンド編成でのライブ。会場が暗転し、バンドメンバーが入場すると会場から歓声と拍手が巻き起こった。バンドによるアンビエントな演奏が会場に響く中、4人がステージに白を基調としたドレス姿で登場。ステージ中央に円陣を組むように4人で向き合いながら立った。

 そして、寺口が「sora tob sakana、始めます」と宣言し「ribbon」を披露。ピアノ音による前奏と、エフェクターにより生み出される、ギターの洪水のように満ち渡るサウンドが心地良く響く。ステージ背面のスクリーンに赤や緑、ピンクなどの色鮮やかな葉や花弁が舞う映像が映し出され、会場の高揚感を盛り立てる。

 そのままピアノサウンドが印象的な「夜空を全部」を披露。メンバーは曲のクライマックスで「皆さん、クラップお願いします!」と観客を煽りながら歌唱。テンションの高いドラミングと相成り、会場は早くもヒートアップした。

 メンバーは「sora tob sakanaです! 『月面の音楽隊』にお越し頂きありがとうございます」と挨拶。自己紹介のあと、そしてバンドメンバーを紹介。山崎が「最後まで楽しんで行きましょうー!」と呼びかけ、はじけるギターリフとカッティングが織りなすサウンドが思わず体を揺らす、マスロック調の「Summmer Plan」を披露。

 続く「My notes」では、激しいサビで息の合ったキレのあるダンスを踊り、身体能力のポテンシャルの高さを見せた。曲の最後には「S・O・R・A、sora tob sakana」の掛け声も起こり、会場の一体感も高まりを見せた。

■バンド編成の真価

 MCでは寺口が、この日会場で販売したTシャツを身に着けている観客に、ステッカーなども、もし持っていたら掲げて欲しいと呼びかけ、「ライブでステッカー貼って臨むと楽しいよ?」と独特のライブの楽しみ方を提案。風間は「そんなことするのは、たぶんなっちゃんだけだよ(笑)」とツッコミ、会場からも笑いが起こった。

 そして、ここからバンド編成での初演奏となる3曲を披露。ここまでのアッパーな楽曲とは趣を異にした「おやすみ」は、リバーブのかかったギターサウンドが幻想的に響き渡るミディアムナンバー。ミニマルなピアノサウンドで始まる「まぶしい」ではサックスが絶妙なソロで華を添え、バンド編成の真価を見せた。「広告の街」は空気を切り裂くように鋭く響くギターサウンドのブレイクとともにスクリーンが白く点滅し、4人のダンスもそれに呼応するように息の合った動きを見せる。サビではその息をのむような緊張感を一気に爆発させるようにすべてのサウンドが昇華され、高揚感に満たされた観客が拳を振り上げて会場のボルテージも最高潮に上がった。

 神崎は「この3曲は好きだったので、バンドで出来て嬉しい」と初演奏にも満足気な表情を見せた。

 さらに6月4日に、東京・TSUTAYA O-nestでMasion book girlとツーマンライブ、7月16日にはロックバンドの「凛として時雨」のドラマー・ピエール中野が主催する『ピエールフェス』への出演、そして7月17日に東京・WWW Xで結成3周年記念ワンマンライブをおこなうことが告知された。観客もこの情報に歓声を上げ、喜んだ。

 山崎が「ラストスパート楽しんで行きましょう!」と観客を煽り、繰り返す電子ピアノ音から始まる「夢の盗賊」を披露。曲の後半ではハンドクラップで観客も曲に参加し本編のラストスパートを一気に盛り上げた。立て続けに演奏された「夜間飛行」では、メンバーがそれぞれソロダンスを披露した。

 本編最後には「夏の扉」を演奏。オルゴール音のようなチープな電子音と、複雑に絡み合うギターサウンドが曲の表情を豊かに彩る。サビのメロディーがさらにその表情に色を付け、会場は観客が挙げたこぶしと歓声でヒートアップする。最後には4人が「ありがとうございました!」と感謝の気持ちを述べ、深々とお辞儀をしてステージを去った。

■結成3周年に向け

 暗転した会場は冷めやらぬ熱気を保ったまま、観客から発声された“オサカナコール”で再びヒートアップしていく。そして、4人が黒いTシャツにホットパンツ姿で現れ、ドラムのカウントから「新しい朝」を演奏。タイトな演奏に合わせた、4人の凛とした歌声が印象的だった。

 最後にはメンバーが本公演を振り返り、それぞれコメント。神崎は「前回『ピエールフェス』に出演した時もこのステージに立ったのですが、今日はまた違った良い景色が見れたと思います。ありがとうございます」とお礼を述べた。

 山崎は「今日は皆さん楽しかったですか? 楽しめたなら良かったです」と観客を慮った。また、寺口は「私は人がたくさんいるのが苦手なんですが、今日は(人混みを)見ることは大丈夫になりました。こうやって成長できたので良かったです」と自身の成長を告白、会場から拍手が起こった。

 風間は「去年は簡単に『売れたい』と言ってしまったのですが、今日は『売れる』ということがそんなに簡単なことではないと思いました。これからは困難に立ち向かいながらみんなで力を合わせていきたい」とこれからの更なる活躍を誓った。

 そして、ピアノ伴奏と4人の合唱がノスタルジックに響く「透明な怪物」と、電子音とエモーショナルなバンド演奏が高揚感を煽る「クラウチングスタート」を披露し、そのステージに幕を下ろした。

 初の全編バンド編成で迫力のあるサウンドとパフォーマンスを見せ、会場の一体感を最後まで高い水準で保ち続けた彼女たち。結成からまだ3年と短いが、これからの確かな方向性やライブの魅力を大いに見せたステージだった。これから更にどのように成長していくのか、期待しながら見ていきたい。(取材=松尾模糊)

※神崎風花の「崎」は立つ崎(たつさき)が正式表記。

■セットリスト

sora tob sakana『月面の音楽隊』

2017.04.30@東京・LIQUIDROOM

01.ribbon
02.夜空を全部
03.Summmer Plan
04.My notes
05.帰り道のワンダー
06.おやすみ
07.まぶしい
08.広告の街
09.夢の盗賊
10.夜間飛行
11.夏の扉
Encore.
En1.新しい朝
En2.透明な怪物
En3.クラウチングスタート

最終更新:5/25(木) 14:09
MusicVoice