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ホークス五十嵐が持つ類い稀な勝ち運 中継ぎでハーラートップタイ5勝

5/25(木) 9:45配信

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則本、金子千、ウルフ…各球団エースと並ぶ勝ち星

 ソフトバンクにとって3人目となった。ハーラートップタイの5勝目。楽天の則本昂大、オリックスの金子千尋、西武のウルフと各球団のエースと並ぶ勝ち星を挙げる。2人は千賀滉大、東浜巨と先発ローテの軸として回る右腕だが、そこに加わったのが、中継ぎの五十嵐亮太というから驚きである。

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 24日のロッテ戦。同点に追いついて迎えた7回に、4番手として登板したのが、37歳の大ベテランだった。先頭の荻野貴にいきなり四球を与え、犠打で1死二塁とされたが、角中を空振り三振、鈴木を一ゴロに抑えて無失点。すると、その裏に内川が満塁弾を放って勝ち越しに成功。今季5つ目の白星が転がり込んできた。

 現在、5勝をマークしているのは、五十嵐を含めて7人いる。もちろん、五十嵐以外は全員が先発ローテで回る先発投手たちだ。五十嵐は、この日が今季21試合目の登板で、投球回は20回。他の6投手は40イニングを越え、金子千尋は64回2/3を投げている。

 5月だけで3勝目となった五十嵐は「流れを変える投球をしたら、そうなるのかなとは思う」という。当然、中継ぎ投手は同点の場面での登板ならば、回を完了し、味方が勝ち越し、ビハインドの場面ならば、逆転してもらえなければ、勝ち星はつかない。その中で、5勝をマークしているというのは、相当な勝ち運を持っていると言える。

 その要因について、五十嵐自身は「ウチは終盤に点を取るチーム。森や岩崎、サファテに繋げば、チャンスがあると思っている。ウチは終盤に強い。それだけかな」と分析する。現に、ソフトバンクのイニング別の得点を見ると、最多は5回の29点で、次に続くのが7、8回の25点。ホームゲームでリードを奪っていれば、攻撃のない9回ですら、19得点を挙げている。

工藤監督「勝てる投手がいる時は、そこを信じてね」

 五十嵐の起用法にも要素はある。ソフトバンクの勝利の方程式は、現状では森、岩崎、サファテ。この3人は基本的にはリードのある状況で投げる機会が多くなる。五十嵐は同点や僅差のビハインドの展開などでも登板機会がある。守護神のサファテを除き、3人とも20試合前後の登板数でありながら、森の8ホールド、岩崎の10ホールドに対し、五十嵐は4ホールドとなっていることからも、五十嵐の登板の状況が見える。

 チームの特徴、投手の編成、そして五十嵐の好投がうまく噛み合って、この勝利数に繋がっている。「そこの験は担いていますよ。勝てる投手がいる時は、そこを信じてね」と工藤公康監督も、五十嵐のもたらす“勝ち運”を頭に入れているのだという。

 初登板からの連続リリーフ登板のプロ野球記録を728試合まで伸ばしている右腕は、ヤクルト時代の2000年に、リリーフながら11勝をマークしている。果たして今季、自身最多の勝ち星となるか。また、1988年のヤクルト・伊東昭光以来となる中継ぎ投手による最多勝獲得という快挙の達成はあるだろうか。

福谷佑介●文 text by Yusuke Fukutani

最終更新:5/25(木) 9:57
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