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日本一へ、亡き友と挑む「一成との約束」 読谷高校男子ソフトボール部

5/25(木) 16:50配信

沖縄タイムス

 沖縄県高校総合体育大会(県高校総体)が26日、開幕する。昨年、ソフトボールで優勝した男子読谷は、元部員でがんで17歳で亡くなった真栄田一成(いっせい)さんが残したユニホームをベンチに掲げて戦う。3年間の集大成を一成のために-。亡き友への思いが県総体、全国の頂点を目指す部員たちの大きな支えだ。

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 読谷中でソフトボールを始め、投手だった真栄田さん。明るいムードメーカーだったが、2014年7月、中学3年の時に病が発覚。1年の闘病後、高1の9月に退院し仲間と10カ月遅れでソフトボール部に入った。中学から同じ部の主将・玉城陸さん(17)は、体力を取り戻そうと、タイヤ押しなどに黙々と汗を流していた姿を思い出す。

 だが高2で再発。県総体Vの吉報は東京の国立がん研究センターで知った。「仲間とプレーできなくても、できる範囲でチームを支えたい、と治療に励んでいた」と父靖さん(53)。しかし16年7月9日、東京で息を引き取った。全国総体が開かれる広島に応援に行く希望はかなわなかった。

 通夜の席、ひつぎに息子のユニホームを納めるつもりだった靖さんと母幹子さん(53)に、同級生らが切り出した。「一成も試合に連れて行っていいですか」。申し出を快諾し、両親から託された背番号「42」のユニホームは、グラウンド全体を見渡すベンチに掲げられるようになった。真栄田さんが誕生日の4月2日にちなみ選んだ番号だ。

 今年5月、九州大会で準優勝した部員は、彼のユニホームにメダルをかけて写真に収まった。宮平永義監督は「小さい頃から、地域の中で励まし合い、やってきた。真栄田も一緒に戦っているとの気持ち」。

 県総体は、真栄田さんと同級生の3年生主体のチームで全国切符を懸けて挑む。玉城主将は言う。「一成と一緒に、全国に行くと約束した。その舞台で日本一になれたら最高です」(運動部・新垣亮)

最終更新:5/25(木) 16:50
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