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清酒輸出が過去最高 15年度、北陸三県369キロリットル

5/25(木) 1:47配信

北國新聞社

 2015年度に北陸三県から輸出された清酒の数量(速報値)が、前年度比13・2%増の369キロリットルと過去最高を記録したことが24日、金沢国税局のまとめで分かった。10年前と比べ、4・6倍に増加している。全体の出荷量が減少傾向にある中、輸出量は海外での和食ブームや政府の輸出拡大戦略で伸びており、16年度も過去最高を更新する見通しとなっている。

 金沢国税局が24日、金沢市のANAクラウンプラザホテル金沢で開かれた「北陸三県日本産酒類輸出促進連絡会」で報告した。

 輸出量は05年度に81キロリットルで、その後一貫して増え続けている。一方、出荷量は15年度が3・2%増の1万6921キロリットルと、2年ぶりに増えたが、05年度との比較では26・0%減った。輸出量が出荷量全体に占める比率は05年度が0・4%で、15年度は2・1%となった。

 連絡会には国税局のほか、行政の担当者や各県酒造組合の役員ら約30人が出席した。日本貿易振興機構(ジェトロ)の濱田哲一加工食品・酒類支援課長、日本酒造組合中央会の梶原健一海外業務グループリーダーが講演し、海外での日本酒の消費動向を解説した。

 金沢国税局のアンケートによると、回答した82事業者のうち16年に輸出実績があったのは47事業者で、64カ国・地域と取引がある。輸出先としては最も多かったのは台湾で、シンガポール、香港、米国、中国と続いた。

 福光屋(金沢市)は昨年末、世界の高級ホテルが加盟する組織「ルレ・エ・シャトー」と2年間のパートナー契約を結んだ。イベントなどを通じ、欧州で販路を確保する。近年は北陸新幹線開業で国内需要が高まり、輸出向けは出荷量全体の約3%にとどまるが、中長期的に10%まで引き上げる方針である。

 車多酒造(白山市)は約20カ国と取引がある。車多一成社長によると、北米や台湾は過去5年で輸出量が倍増した。現在、輸出比率は年間生産量の6~7%程度だが、今後は欧州などにも販路を広げて「20年ごろには10%に高めたい」と話した。

 若鶴酒造(砺波市)はワイン輸入を手掛けるグループ会社と連携し、米国、豪州などで新規客の開拓を進める。串田茂社長は「米国は市場規模が大きく、酒に親しむ人や日系人が多い」と取引拡大に期待した。

北國新聞社

最終更新:5/25(木) 1:47
北國新聞社