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ヘッジファンド、オフィス賃料高騰で香港セントラル地区から続々移転

5/25(木) 9:30配信

Bloomberg

ベンジャミン・フックス氏は5年前、香港の騒がしくにぎやかなティンハウ(天后)地区で生きた鶏が売られている店の隣でヘッジファンドの運営を始め、周囲を驚かせた。

それは、ニューヨークならマンハッタン地区ではなくクイーンズ地区を、ロンドンならメイフェア地区ではなくクロイドン地区を選ぶようなものだ。

しかし、最近ではフックス氏は例外ではない。マンダリンオリエンタルホテルなど豪華な建物が並ぶ香港のおしゃれなセントラル(中環)地区から移転するヘッジファンドが急増している。

理由は簡単で、資金面の問題だ。香港のオフィス賃料の高騰に加え、ヘッジファンド業界全体は手数料に関して厳しい圧力にさらされている。このため、ヘッジファンド運営会社は賃料の高額な地域にとどまるか、利益を優先するか選択を迫られている。香港の歴史の大半においてビジネスライフの中心であるセントラル地区の外に拠点を置くのは不名誉なことだという認識は、財務面の現実によって薄れつつある。

BFAMパートナーズで25億ドル(約2800億円)の運用を手掛けるフックス氏は、「投資家らは結局のところ、リターンの方をより気に掛けている」と説明する。BFAMの2012年の創業以来の年間リターンの平均はプラス約16%となっている。

同様の変化は、世界の金融業界のあちこちで起こっている。ほぼ全ての企業幹部がコスト削減を望んでいるからだ。特に不動産信仰が強い香港ではセントラル地区から華やかさの劣る地区に移転することは若干の調整になり得る。

ただ、アルボーン・パートナーズのアジア責任者、リチャード・ジョンストン氏(香港在勤)は、値ごろ感と質との適切なバランスを取ることが重要だと指摘する。顧客は高級なオフィスの賃料に大金をつぎ込むことに難色を示す一方で、あまりにも賃料の低いオフィスを見ると警戒するという。

ジョンストン氏は「採用しようとしているトップレベルの人々に靴箱のようなオフィスで勤務することを納得させるのは難しい。窓が小さくエアコンの音が響く古いビルの一つに移転することを想像してみてほしい。信頼が揺らぐのは間違いない」と述べた。原題:Hedge Funds Are Getting Priced Out in the World’s Costliest City(抜粋)

Bei Hu

最終更新:5/25(木) 9:30
Bloomberg

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