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都議報酬は月102万円……都議・都政について知っていますか?

5/26(金) 6:20配信

ZUU online

小池知事発足以来初の都議選が迫ってきた。告示は6月23日、投票日は7月2日である。中選挙区と小選挙区の42選挙区、定数127議席に今のところ224人が立候補予定である。前回57人が当選した自民党と小池知事が旗揚げした「都民ファーストの会」との熾烈な対決になると予想されている。

選挙の争点は言うまでもなく、昨年7月31日の知事選で圧勝した小池知事の1年弱の都政、特に豊洲移転問題と2020年オリンピック・パラリンピックの経費問題が問われる。注目される都議選を控えて、都議会の仕組みなどを知ろう 。

■小池氏と都議会の関係に変化

都議選を前にして、都議会と小池知事との関係は大きく変わっている。まず議員報酬削減をめぐって自民党と公明党が対立、公明党が「長年の信頼関係が崩れた」と協力関係解消して、小池知事に接近した。一方民進党はこのままだと議席を失うと、議員の離脱ドミノが続いている。共産党は小池新党に是々非々の姿勢をとっている。

選挙情勢は、自民党と小池新党「都民ファーストの会」との争い。当初は自民党の大敗も予想されていたが、このところ小池都政にやや陰りが見えているので接戦になることもないとは言えない。

小池新党は5月19日現在、公認候補45人(男性29人、女性16人)、推薦候補34人で議会の過半数獲得を狙う。6月1日ごろ、公認、推薦の最終立候補数が確定する。自民党は全選挙区に60人の擁立を決めている。公明党は23人擁立する。民進党は、昨年12月に公認を決めた36人中14人が党勢の低迷を背景に離党届を出して、21人に減った。共産は公認37を決め、すでに公表している。

■都議会の現有勢力は?

都議会は会派を結成している。その構成は5月10日現在以下のようになっている。

 自由民主党 56(うち女性3)人
 公明党 22(うち女性3)人
 東京改革議員団 18(うち女性2)人
 日本共産党東京都議会議員団 17(うち女性11)人
 都民ファーストの会 東京都議団 5(うち女性1)人
 生活者ネットワーク 3(うち女性3)人
 無所属(深呼吸のできる東京) 1(うち女性1)人
 無所属(東京みんなの改革) 1(うち女性1)人
 無所属(日本維新の会) 1人
 無所属(新風自民党) 1人
 無所属(都民塾の会) 1人

現議員は126(うち女性25)人で、定数に1人欠けている。 公明党の離脱で、自民党は公明党と併せて議会を支配する過半数を割っている。

■都議会議員の仕事ぶりは見えにくい

都議会の仕事は、予算を決めるほか、都条例、予定価格9億円以上の工事の契約、副知事など人事などの議案の可否を決定する。地方自治は、住民がその首長と議員をそれぞれ直接投票で選ぶ「二元代表制」である。首長と議会の適度な緊張関係を想定した制度だが、数字で見る限り知事が突出して、都議の仕事ぶりは見えにくい。

2003年から12年の十年間に議会に提出された議案は3100件。その内、九割超の2746件が知事提出議案だった。255件の議員提出議案の大半は意見書や決議で、独自の政策立案はわずかしかない。知事提出議案の否決は2件にとどまった。強制力を持って議会が都政を調査できる「百条委員会」も、05年の都社会福祉事業団の運営をめぐって設置されて以降は開催されなかったが、今年、豊洲移転問題をめぐって石原元知事らを呼んだ。

都議会議員は、都民の要望や意見を聞き、十分話し合って都の政策に反映していくという重要な役割を担っている。

■都議会議員の月給は102万円

議員報酬は、「東京都議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例」によって、議員月額102万2000円と決められている。ちなみに、議長のそれは127万1000円、副議長114万7000円である。

これに期末手当が約2カ月強の額面で2回支給される。議員はこれらを合わせて年俸が約1600万円強となる。議長だと2000万円を超える額が支払われるわけだ。

■政治活動費はくせ者、舛添元知事も辞任

都議会議員には、議員報酬のほか「調査研究その他の活動に資するため」という名目の「政務活動費(旧政務調査費)」が月々支給される。月々60万円支給されるので、年間720万円になる。これは地方自治法で定められており、東京都だけでなく県議会議員、区市町村の地方議員も支給されている。

「調査研究のため」となれば人件費、交通費、研修費、会議費、広報費まで多岐にわたって支出できる。もちろん領収書添付が義務づけられており、市民オンブズマンの目も厳しい。にもかかわらず、地方自治体を含めて毎年のように不正を疑われる支出が問題になる。議員ではないが政治資金疑惑で議会から追求された舛添元知事が、公私混同を指摘されて辞任に追いやられたのは記憶に新しい。(長瀬雄壱 フリージャーナリスト、元大手通信社記者)

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最終更新:5/26(金) 6:20
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