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高安 33勝も大関取りに“待った”の裏

5/26(金) 14:44配信

東スポWeb

 大相撲夏場所12日目(25日、東京・両国国技館)、大関昇進を目指す関脇高安(27=田子ノ浦)が幕内宝富士(30=伊勢ヶ浜)を上手投げで下して10勝目(2敗)を挙げた。大関取りの目安とされる三役(関脇、小結)の地位で3場所合計33勝に到達。場所後の大関昇進が濃厚となった。ただ、この日の白星で大関取りが完全に確定したわけではない。過去の例を振り返ってみると――。

 高安が宝富士を上手投げで下して10勝目を挙げた。大関取りの目安は三役の地位で3場所合計33勝以上とされている。初場所は11勝、春場所は12勝。今場所は10勝を積み上げて目安の勝ち星に到達した。数字上では場所後の大関昇進が濃厚な状況となった。

 ただ、大関取りの基準はあくまでも“目安”であって、絶対的な条件ではない。2010年初場所で把瑠都が3場所合計33勝としながらも昇進が見送られた例もある(翌春場所後に昇進)。当時は三役2場所目に9勝しか挙げられずに2桁(10勝)に届かなかったことが、マイナス評価となった。

 逆に2011年の稀勢の里(30=田子ノ浦)や2014年の豪栄道(31=境川)は合計32勝にもかかわらず、大関昇進を果たしている。三役での安定した実績が評価された形だ。直近で大関になった2015年の照ノ富士(25=伊勢ヶ浜)の場合は三役2場所ながら、直前の場所での優勝が大きな追い風となって大関の地位に上がった。

 これまでの例を見ても、その場の“ムード”が昇進の行方を大きく左右している。審判部長の二所ノ関親方(60=元大関若嶋津)は高安について「(星勘定では)33勝には届く。千秋楽まで見てからだね」と現時点での昇進について“待った”をかけたうえで「横綱には勝ってほしいね」と注文をつけた。

 先の春場所は12勝しながら、終盤戦に鶴竜(31=井筒)、日馬富士(33=伊勢ヶ浜)と横綱に連敗。結果的に実力差が色濃く印象に残ってしまった。13日目の日馬富士戦に勝てば、そんなイメージを払拭できる。結果として横綱に勝てなかったとしても、残り3日間で最低でも1勝を上積みして大関昇進にダメを押しておきたいところ。逆にズルズルと3連敗で終われば、審判部内の意見が割れる可能性もある。それだけに、まだまだ予断を許さない状況だ。

 高安自身もこの日、昇進目安の10勝目を挙げたことに満足している様子はない。取組後は「今日は今日で終わったこと。残り3日はすごく大事。逆転優勝の可能性? 何があるか分からない。ベストを尽くして自分の役目を果たしたい」と言い切った。幕内で唯一全勝の横綱白鵬(32=宮城野)と2差はギリギリながら優勝圏内。大関昇進の先にある「優勝」に照準を合わせる。

 同部屋の稀勢の里は左上腕二頭筋などの負傷で途中休場。兄弟子に代わって、主役の座に躍り出ることができるのか。

最終更新:5/26(金) 14:47
東スポWeb