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トランプ大統領で加速?債券から株式への「グレートローテーション」とは

5/26(金) 17:40配信

ZUU online

2016年11月8日に行われたアメリカ大統領選挙では、事前の予想を覆し、ドナルド・トランプ氏が勝利した。これにより、債券から株式への「グレートローテーション」が加速したともいわれている。

そもそもグレートローテーションとはどういうものか、またトランプ大統領誕生によってなぜグレートローテーションが加速したのかを、ここでは考えていきたい。

■グレートローテーションとは

グレートローテーションとは、大規模な資金移動のことを指し、一般的には、世界全体のマネーが「安全資産」から「リスク性資産」に大きくシフトすることをいう。安全資産とは、国債や社債などのように元本割れリスクが比較的少ない投資対象を指し、リスク性資産とは、株式など価値の変動が激しい投資対象を指すことが多い。従って、グレートローテーションは「債券から株式への資金移動」と置き換えても差し支えないだろう。

これらの動きは、経済情勢に大きく左右される。例えば、景気が冷えこんでいる局面で、企業の成長を大きく見込むことは難しいため株式へ投資しようとする動きは鈍くなり、株式よりもリターンは見込めないものの相対的にリスクが低い債券へ投資しようとする動きが強くなる。これに対して、景気拡大局面において企業の成長が見込める場合には、株式などへ投資する動きが盛んになる。

ざっくりといえば、景気後退局面(リスクオフ)では「株式から債券への資金移動」が起こり、景気拡大局面(リスクオン)においては「債券から株式への資金移動」が起こるというわけだ。そして現在、トランプ大統領の就任により、「債券から株式への資金移動」が大規模に起こるのではないかといわれている。

■トランプ大統領誕生でグレートローテーションが加速しそうな理由

トランプ大統領は、大統領選挙のときから、規制緩和や減税措置を訴え、経済活動を活性化する政策をとることを明言していた。当然、景気が良くなれば、企業の成長を期待することができる。そのようなリスクオンの状況では、債券より株式が選好されやすい。実際に、トランプ大統領誕生後、日本では円安・株高基調となったほか、アメリカでは主要3株価指数が揃って史上最高値を更新している。

その一方で、世界の長期金利は上昇傾向にある。金利の上昇は債券価格の下落を意味する。実際に、世界の長期金利の代名詞ともいえる米国10年債利回りを確認してみると、アメリカ大統領選の直前は1.8%前後だったが、トランプ氏当選を受けて急上昇(債券価格は下落)し、2017年3月には2.6%強となっている。

つまり、半年も経たないうちに、長期金利が0.8%ほど上昇したわけだ。米国の株式市場が揃って過去高値を更新したのも2017年3月前後であり、このことからも、投資家が米国債を売却し米国株に資金を移したと推測することができる。

■グレートローテーションは投資判断の参考になるか

現在の株価上昇は期待先行との見方もあるものの、トランポノミクスと呼ばれる大規模インフラ投資や大型減税が具現化するのは早くて2017年後半といわれており、グレートローテーションは始まったばかりとも解釈できる。

拠出時、運用時、受取時それぞれに税制優遇がある個人型確定拠出年金(イデコ・iDeCo)でも、国内外の債券・株式を投資対象とした金融商品を購入することが可能だ。もし今回のグレートローテーションが「始まったばかり」だと解釈するならば、現在預金や債券中心のポートフォリオを組んでいる人は、株式の組入比率を引上げてみてもよいかもしれない。

iDeCoは老後のための長期の資産形成だ。資産運用の際は、目先の値動きを追うよりも、グレートローテーションに代表される「大きなトレンド」を掴むことが重要なのかもしれない。(提供:確定拠出年金スタートクラブ)

最終更新:5/26(金) 17:40
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