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SALUが最新作『INDIGO』で起こった“意識の変化”について語る

5/26(金) 12:44配信

M-ON!Press(エムオンプレス)

5月24日にアルバム『INDIGO』をリリースした、SALU。“SALU WEBインタビュー曲解説WEEK”と銘打ち、MTV、EMTG MUSIC、Qetic、ミーティア、M-ON! MUSICに分けて、トータル11曲を紹介する異例の企画を展開。作品についての思いを語ってもらった他に、5つのWEB媒体を横断しながらの『INDIGO』全曲解説も実施。M-ON! MUSICではアルバムを締めくくる9曲目~11曲目を解説!

MVはこちらからチェック!

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■とにかく明るくて気軽に聴ける音楽にしたかった

──すごく気持ちの良いアルバム。『INDIGO』を聴いて、まずそう思いました。

SALU そういうふうに言ってもらえるのはうれしいですね。前作『Good Morning』までは、わりと聴き手を考えさせるタイプの曲が多かったんですけど。『INDIGO』では、そこから一旦離れようと思ったんです。もっと気軽に聴ける音楽を作ることを意識したんですよね。

ただ楽しくなれたり、ただ明るくなれたり、みたいな音楽を。これまでのようにどんどん掘り下げていく作り方ではなく、もっと手前の部分を大切にして。シンプルに音楽を楽しむ、そこにあるサウンドそのものを楽しむ、というような。

──それが『INDIGO』の開放的な雰囲気に繋がっているんですね。

SALU 僕自身は掘り下げて考えるタイプなんですけど。いろいろな作品を聴いたり観たりすると、ついつい深いところまで考えてしまうっていうか。だから『INDIGO』でも、そういった芯の部分まで意識して詞を書いたりはしてるんです。

ただ、そこまで到達してもらわなくても構わない、というか。もっと入口のほうだけ聴くような感じでも、ちゃんと気持ち良くなれるように作ってみました。自分は深いところまで降りていってるけど、でも描いてるのは、そこから見上げる広大な空っていう感じなのかな。とにかく明るくて気軽に聴ける音楽にしたかったんです。

■新しいテリトリーに歩みを進めていきたい。そういう気持ちがつねにある

──そうしたいと思った理由は?

SALU 自分の表現に対する挑戦ですね。どんどん新しいことをやって、どんどん新しいテリトリーに歩みを進めていきたい。そういう気持ちがつねにあるんです。今まで踏んだことのない地面を踏みたいってことですかね。

──さて。5つのWEB媒体を横断しながらの『INDIGO』全曲解説。ここでは9曲目以降をお願いします。まずは「夜に失くす feat. ゆるふわギャング (Ryugo Ishida, Sophiee)」。

SALU Ryugoくんが“「LOST IN THE NIGHT」っていう曲を書きたい”と言ってくれたところからスタートして。そんなイメージでEstraくんにトラックを作ってもらって、そこに3人で詞を乗せていきました。

──超キャッチーな夜遊びアンセム。ギターのリフレインも印象的で。

SALU ビートも4つ打ちだし。

──後半にはポップなメロディも出てくる。

SALU そして壮大になっていく。

■きっと夢の中で会ってたんだろうな、と思って

──最初の“LOST IN THE NIGHT”というキーワードから、どんな世界観を?

SALU ゆるふわギャングのふたりはパーティーのシーンを描いてると思うんですけど、でも僕だけは夢の中のことを描いてます。

ゆるふわのふたりに会うのは今回のレコーディングが初めてだったんですけど、にもかかわらず以前にどこかで会ったことがあるような錯覚に陥ったんですよ。最初から、それくらいしっくりくる距離感だった。だからきっと夢の中で会ってたんだろうな、と思って。

──SALUさんの部分に“ただ希望の炎を回す”というラインがあるじゃないですか。この“希望の炎”って、もしかして……。

SALU あ、そうですね。自分があの当時、先人から勝手に受け取った炎を勝手に回していこうかなと。

本当にサウンド面でも詞の面でも殻を破ってますね

──続いて本編ラストとなる「Butterfly」。

SALU 殻を破る。それが今年の1月1日に掲げた2017年のテーマなんです。というところから、こういったサナギが殻を破って蝶になる曲を書きました。

──きらびやかでダンサブルで。

SALU 今までやったことがないくらい底抜けに明るいトラックですよね。そういう曲を最後に持ってきたかったんです。底抜けに明るいんだけど、それでいて逆説的に現在の暗い世界情勢や日本の状況を表してる、みたいな曲でアルバムを締めたくて。

──“残念だがもうそこには居ねぇ 同じところ周るつもりもねぇ”とか“よう大空 随分待たせたな”とか宣言のように響きます。

SALU これもやっぱり今までだったら言わなかったであろう言葉。本当にサウンド面でも詞の面でも殻を破ってますね。



■東京をリアルに描けるだろうなあと思って

──そしてボーナストラック「東京ローラーコースター feat. FRAME a.k.a FAKE ID for Refugeecamp」。昨年から話題となっている都営地下鉄とのコラボレーション。

SALU 大江戸線の駅のいくつかはメジャーな街にあるじゃないですか。いろいろなところに行けるという意味で、なんとなく世界と繋がる扉っていう感覚がある。そこにローラーコースターのイメージを重ねて作っていったんです。

PR動画のために書き下ろした時点では僕のバースとブリッジとサビだけだったんですけど、せっかくだから同じ札幌出身で今東京に住んでいるFRAMEっていう同い年のラッパーに参加してもらいました。

FRAMEとは高校時代に札幌のすすきので出会って、ずっと同じクルーで活動してたんです。しかも今はこっちに出てきてるから、きっと東京をリアルに描けるだろうなあと思って。

──東京で暮らしていないと、さすがに厳しいテーマですもんね。

SALU そうなんです。東京にいないと書けないこともある。僕のほうは、わりと希望的なローラーコースターを描いてて。そしてFRAMEのほうは東京という街に圧倒されてる状態を描いてて。その対比も、すごくいい感じになりました。

──地下鉄ではあるけれど、まるで車窓を景色が流れていくような……。

SALU そんな感覚のトラックですよね。移動している感じがうまく表現できました。

楽曲に最も適したやり方で披露したいと思ってます

──最後に6月22日の東京・渋谷WWWでのワンマンライブ『SALU LIVE 2017 -INDIGO-』について聞かせてください。

SALU これまでやってきたライブの良いところを全部まとめたいと思ってて。今まではライブごとに極端なやり方をしてたんです。バンドでやるときは全編バンド。DJもいないときは最初から最後までステージにひとりきり。

そういう感じで、どっちかの方向に振り切ることにこだわってた。でも今回のワンマンは何でもあり。それぞれの楽曲に最も適したやり方で披露したいと思ってます。

──そういえば“自分でいるため外したハーネス”というフレーズもありましたね。

SALU 「Butterfly」にね。こだわり。縛り。そういったものは一切なし。これからは殻も壁も壊してやっていきます。