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稀勢人気に心中メラメラ? 横綱白鵬“暴君ぶり”復活の兆し

5/26(金) 12:17配信

日刊ゲンダイDIGITAL

“伝家の宝刀”がリング……ではなく土俵中央で炸裂した。

 ひとり、全勝をキープしている白鵬(32)。その内容はお世辞にも横綱らしいとは言えないが、12日目の栃煌山戦でも我流相撲は変わらず。行司の「はっけよい……のこった!」の声がゴングに聞こえたのだろう。立ち合いで左腕を伸ばして相手の頭を押さえつけると、動きを封じた隙に右のエルボー一閃。ひるんだ栃煌山を一方的に攻め、最後は前に出てくるところを難なくはたき込んだ。

 これで単独トップの12勝となり、最後に賜杯を抱いた昨年5月場所以来、1年ぶりの優勝が濃厚となった。

「手も伸びてましたし、相手も見えてた」と、支度部屋では得意げに先の取組を振り返った白鵬。「あっさり決まりすぎて物足りないのでは?」という報道陣の質問には、アホなことを言うなとばかりに、「そんなことはない。自分が土俵に上がりなさい」と返した。

 今場所はヒジ打ちの頻度が増え、口も滑らか。かつての「暴君白鵬」復活の兆しと見る向きもある。

 今の白鵬は、さぞかしおもしろくないはずだ。「相撲は日本の国技」とうたう大相撲だけに、19年ぶりに誕生した和製横綱・稀勢の里(30)の人気は絶大。ファン、メディア問わず、猫も杓子も稀勢、稀勢だ。これまで懸賞を出していた企業の多くも、白鵬から稀勢の里に乗り換えた。

 実力なら自分が上でも、人気面では太刀打ちできない白鵬に出来ることはただひとつ。勝ち星を積み重ね、そして優勝することだ。

「勝ちにこだわる限り、どうしてもこの日のような荒っぽい相撲になる。力の衰えをカバーするには、奇策や奇襲に頼るしかない。となれば、余計に悪役化が進む。同じ悪役でも、朝青龍は裏表のない、あけっぴろげな性格がファンに愛された。白鵬は計算高く、腹の底が見えない。相撲は乱暴だが美辞麗句を好むとあれば、今後は本当の憎まれ役になる」(相撲記者)

 この日もそうだったが、満員御礼の観客席から「白鵬負けろ!」という罵声が飛ぶことも珍しくない。いっそ、とことん開き直って、朝青龍以上のヒールを目指すのもいいかもしれない。