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ハリルジャパンサプライズ初招集の加藤、雑草が「新しい道作る」

5/27(土) 6:04配信

スポーツ報知

 親善試合シリア戦(6月7日・東京ス)、ロシアW杯アジア最終予選イラク戦(同13日、イラン・テヘラン)に臨むサッカー日本代表に初選出されたMF加藤恒平(27)=ブルガリア1部ベロエ=は26日、羽田空港に帰国し「自分の手で、新しい道を作りたい」と決意を語った。GK川島永嗣(34)=メツ=とDF酒井宏樹(27)=マルセイユ=も帰国した。

 ブルガリアから約20時間かけて羽田空港に着いたMF加藤は、フラッシュに照らされ照れ笑いを浮かべた。サプライズ選出で注目され、報道陣は40人超。「素直にうれしいのと、ここからが勝負という気持ち。ピッチの中でどれだけできるか楽しみ」。新顔だが経験は豊富。落ち着いていた。

 年代別も含めて初めての代表選出が、6大会連続出場が懸かるW杯アジア最終予選という大舞台。「代表は明らかに技術のレベルが高いし、一番下からのスタート。ボールを奪う守備も注目してほしいが、いろいろな環境でプレーして、どんな状態でも諦めないのが長所」とアピール。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が認めた球際の強さ、デュエル(決闘)の意識だけでなく、不屈の精神を前面に押し出す覚悟だ。

 立命大在学時のアルゼンチンから始まり、モンテネグロ、ポーランド、ブルガリアと苦難の道を歩いた。アルゼンチンでは連敗に激高したファン2人が猟銃を空に発砲しながらロッカールームに現れた。「このまま死ぬんじゃないかと思った」。13年8月に移ったモンテネグロでは「5~6畳のホテル暮らしで食事も毎日同じ。週給は300ユーロ(約3万7500円)だった」。入団テストを受けるため、オーストリアまでバスで30時間移動した。「単純にサッカーが好き。うまくなれば環境は良くなる。うまくなるしかなかった」と必死で技術を磨いた。

 J1さえ未経験。「自分が代表に入ることで、日本ではダメでも海外に行くという選択肢が出てくる。それが一番大事。新しい道を作りたいと思っていたし、その道をもっと高みに持っていきたい」。機は熟した。「時の人」では終わらない。(田中 雄己)

 ◆恒平に聞く

 ―代表初選出。

 「代表に入ったからといって、急にうまくなるわけではない。今までやってきたことが評価されて呼ばれたと思うし、今まで通り自分がやってきたことを出したい」

 ―海外を渡り歩いた。

 「国も違えば、人のキャラクターも食事も全て違う。自分を持っていないとすぐに挫折してしまう。悪い意味ではないが、あまり人に興味がない。自分がどうありたいかだけを考えて、人間として成長したと思います」

 ―何か国語を話せるのか。

 「日常会話程度ならスペイン語、英語、モンテネグロ語、ポーランド語、ブルガリア語を理解できる」

 ―今回の移動はビジネスクラス。

 「人生で初めて。足も伸ばせて、食事もおいしかった」

 ―家族に報告は。

 「最初は信じてくれなかった。ウソだろ、ウソだろって(笑い)。しばらくしたら、『出なきゃ意味ないから』って要求が高くなりました(笑い)」

 ―海外組合宿初日は28日。

 「飾る必要はないと思いますし、笑顔で入ります」

最終更新:5/27(土) 8:05
スポーツ報知