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エリア内でエネルギーを“地産地消” 太田市の新産業団地 電気、蒸気、温水を工場供給

5/26(金) 6:01配信

上毛新聞

 群馬県太田市で本年度造成が始まる「おおた渡良瀬産業団地」について、市は団地内で電気や蒸気、温水をつくり、入居企業に供給する仕組みを導入することを決めた。工場稼働のためのエネルギーが身近な場所で、安く効率的に供給、消費される“地産地消型”の態勢を強調。全国でも先進的な取り組みとして、団地の付加価値を高め、優位に企業誘致を進めるようにする。

◎全国でも珍しい試み 「難しいが模範になれるように」

 計画によると、同市吉沢、原宿両町にまたがる団地予定地(約54.4ヘクタール)の一角にガス発電設備やボイラーなどで構成される「エネルギーステーション」を建設し、入居企業への供給基地とする。建設にはエネルギーの地産地消促進に関する国の補助金を活用。年度内に詳細なマスタープランを作成し、来年度中に配管敷設の工事に入る。

 企業はステーションの建設費が電気代に上乗せされるものの、ステーションから電気を受ける送電線が団地の自前となる分、かえって安上がりとなる。個別のボイラーなどの設備費用もかからなくなり、エネルギーや関連人件費の負担軽減が期待できるという。

 団地には太陽光をはじめとする自然エネルギーを使った発電設備も設け、電気の供給源を分散することで災害に強い団地も目指す。

 供給される電気、蒸気などのエネルギーを効果的に消費できる業態が有利となる。ステーション運営に携わる太田都市ガス(太田市)の井上孝昭常務は「事前に企業情報をしっかりと収集し、最大限の効率化を図る」と説明している。

 計画について、資源エネルギー庁は「太田市のような新しい団地での事例は全国でも珍しい。効率を高めるには熱エネルギーを無駄にしない態勢の構築が課題だ」と指摘した。市は食品や自動車関連製造といった企業の入居を想定している。

 市は団地の造成費用に90億円を見込む。想定分譲最低価格は1平方メートル当たり2万1200円とし、2019年度の分譲開始を目指している。市は「難しいプロジェクトになるが、模範となるような産業団地を完成させたい」としている。

最終更新:5/26(金) 6:01
上毛新聞