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NSユナイテッド海運、世界最大級の鉄鉱石専用船拡充。新日鉄住金向けにも導入

5/26(金) 6:01配信

鉄鋼新聞

 新日鉄住金グループのNSユナイテッド海運が世界最大級の鉄鉱石専用輸送船の拡充を進めている。昨年12月にブラジルの資源大手ヴァーレ向け専用船として超大型輸送船(載貨重量40万トン)の建造を決めたのに続き、同型の専用船を新日鉄住金向けとして2021年以降に導入する計画。40万トン級の超大型船の運航は日本の海運会社として初。超大型船活用による輸送コスト低減などを通じ、新日鉄住金の原料輸送の効率化を側面から支援する。

 すでに40万トン級専用船2隻を国内の造船メーカーに発注済み。ヴァーレ向けは19年9月、新日鉄住金向けは21年夏に竣工予定。いずれも最新鋭の省エネタイプの専用船とする。40万トン級の超大型船1隻の鋼材使用量は約5万トン。造船会社は新日鉄住金製の厚板などを使用する予定。
 ヴァーレとは19年から25年間の長期輸送契約を締結。この間の鉄鉱石輸送量は4千万トンに上る。同船は主にブラジル―中国間の輸送を担う。
 一方、新日鉄住金向けの専用船はブラジル―日本間の鉄鉱石輸送に投入する。新日鉄住金はこれまで大分、君津、鹿島の3製鉄所で同型の超大型船を受け入れ、安全運航などを確認済み。満載での入港が可能な大分製鉄所を軸に2港、3港揚げを活用し、鉄鉱石の効率輸送につなげる。
 NSユナイテッド海運は現在、鉄鉱石専用船などの船隊拡充を進めている。超大型船の導入によってケープサイズ型以上の船隊は46隻となり、当面の目標としてきた50隻体制に近づく。
 40万トン級の鉄鉱石専用船は世界最大級。ヴァーレが02年以降に40万トン級を相次ぎ導入したことで普及が始まった。ヴァーレはすでに34隻を運航中だ。日本の海運会社の運航する鉄鉱石専用船は最大で30万トン級。40万トン級の運航は国内初となる。
 一方、日本の造船メーカーが40万トン級船を建造するのも初めて。同型船の建造では韓国、中国が先行しており、日本の造船業界の建造技術の深化にもつながりそうだ。

最終更新:5/26(金) 6:01
鉄鋼新聞