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教諭指導後に小学生自殺 さいたま市調査委報告「教諭の指導は妥当」

5/26(金) 22:55配信

埼玉新聞

 埼玉県のさいたま市教委は26日、市立小学校の高学年男子児童が2011年に下校直後に自殺したのは教員の指導に原因があるかどうかを調べていた第三者調査員会の報告書を発表した。調査委は、教員の指導は妥当と判断し、指導を自殺の原因とする根拠は見つからなかったと結論づけた。

 市教委によると、児童は2011年、下校前に校舎3階教室のベランダから、別の児童が頭の上に掲げたソフトスポンジ素材のキッズ用バレーボールをパンチして校庭に落としたとして、当時20代の男性教諭から廊下で約5分間、諭すように指導された。児童は帰宅後に自殺した。

 当初、遺族が病死扱いを希望したため市教委は意向通り対応したが、約3カ月後、遺族が教員の指導について見解を求めたため、市教委は教員の指導は適切だったという内容の報告書を遺族に伝えた。しかし遺族は納得せず、14年12月に同調査委が設置された。

 遺族は「他にも指導すべき児童がいたのでは」などと主張。報告書は、ボールを頭の上に掲げた児童、校庭からベランダに入ってしまったボールを「落として」と求めた児童もいたが、“掲げた児童”は落とすか迷っていた状況で、その場で指導の必要なしと判断し、“求めた児童”は3階に上がるまで存在を知らなかったことから教諭の行為を「適切な指導だった」とした。

 調査期間は15年3月から17年3月。懸川武史群馬大教授ら委員6人が小学校教職員14人に9回、遺族に2回の聴取をはじめ、現地確認、市教委と遺族の提供資料検証分析など、計26回の会合を重ねた。周辺にいた当時の他の児童への聴取は「遺族の意向で行っていない」(市教委)とした。

 調査委は3月31日、報告書を市教委に提出。市教委は4月10日に遺族に確認し、同18日に郵送した。

最終更新:5/26(金) 22:55
埼玉新聞