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ATM利用客が詐欺被害防ぐ 携帯で通報、老夫婦に声掛け

5/26(金) 22:00配信

カナロコ by 神奈川新聞

 利用客として並んでいた現金自動預払機(ATM)で振り込め詐欺の未然防止に貢献したとして、秦野署は25日、秦野市の中古車販売業、那須井広行さん(50)に感謝状を贈った。未然防止の表彰は金融機関の関係者が大半で、那須井さんのような利用客は珍しいという。

 那須井さんは9日、ガス代を振り込もうと、無人の銀行ATMに並んでいた際、異変に気付いた。携帯電話で話しながら、ATMを操作する老夫婦は「暗証番号が分からない」「どうしよう」と焦っていた。

 「振り込め詐欺ではないか」と直感したが、「間違っていたら、どうしよう」と不安になった那須井さん。すぐに携帯電話で秦野署に連絡すると、署員から「声を掛けてください」と指示された。しかし、話し掛けたが、夫婦は「関係ない。大丈夫だ」と取り付く島もなかった。やがて到着した制服姿の警察官が粘り強く説得した結果、ようやく納得。息子を名乗る男に現金98万円を送金せずに済んだ。

 25日が誕生日だった那須井さんは「(98万円は)中古車が買える大金。感謝状はいい誕生日プレゼントになった」と喜ぶ。片山真署長は「警察や金融機関だけは限界がある。怪しいと感じたら、一般の方もどんどん声を掛けてほしい」と話していた。