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改宗を決めた日、トンカツ屋へ でも今は…イスラム教徒になった日本人 「今も、ジロリアンです」

5/28(日) 7:00配信

withnews

 イスラム教シーア派に改宗した20代の日本人男性がいます。吉田隆さん(仮名)。イスラム教について学ぶうちに、改宗を決断したそうです。改宗すると決めた日、向かったのはトンカツ屋。そう、イスラム教は聖典コーランの中で、豚肉を食べてはいけないと定めています。ところが「今もジロリアンです」と言います。大丈夫なの?(朝日新聞国際報道部記者・神田大介)

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豚肉を食べられる最後の日

神田(聞き手)「やっぱり、豚肉は食べられないんですか」


吉田隆さん(仮名)「ええ、改宗をすると決めた日、親に電話をしたあとすぐ、トンカツ屋に行きました。もう豚肉は食べられないと思ったんです」

吉田さん「でも、数日後には食べてましたね。実はぼく、ジロリアン(ボリュームの多さで有名な『ラーメン二郎』のファン)で、チャーシューはやめられない。酒も飲みます」

神田(聞き手)「え。イスラム教では禁じられているのでは」

吉田さん「そうですね。でも、僕は実践にはあまり興味がないんです。毎日の礼拝もしていませんし」

吉田さん「そもそも、最近までお祈りのやり方自体を知りませんでした。自分で学ぼうとするまで、誰かが手取り足取り教えてくれるものではないんです」

神田(聞き手)「そ、そういうものなんですか…」

     ◇

 朝日新聞テヘラン支局長としてイランに3年7カ月住んだ経験で言うと、豚肉や酒は絶対ダメというイスラム教徒はもちろんたくさんいますが、柔軟に対処するひとというのも案外います。

 人目のある場所と家の中ではルールを変える人も多いです。

 あるイラン人女性(もちろんイスラム教徒)は、「何を食べる食べないなんて、イスラムの信仰の中ではいちばんささいなこと。もっと本質的で、大事なことがたくさんあるのよ」と言っていました。

断食はどうする?

神田「ラマダンの断食(年に1回1カ月間、日の出から日没まで一切の飲み食いをしない)はしますか?」

吉田さん「去年はじめて、1カ月通してやってみました。きつかったですね。衰弱して、生産性がものすごく落ちる」

吉田さん「邪道なんですが、夜明け前にたくさん食べた後にしばらく寝て体力を温存し、なんとか日没までやり過ごしました」

神田「イスラム教では、断食をすることで神に近付けるといって、神聖な行為だそうですね」

吉田さん「いやあ、早くメシが食いたいということばかり考えていました」

神田「うっ。えーっと、では断食後に何か自分の中で変化したことは?」

吉田さん「あまりないですね。むしろ、そんなに大したことではないということがわかりました」

神田「吉田さんをマジメな人と言っていいのか、だんだん確信が持てなくなってきました」

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最終更新:5/28(日) 7:00
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