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<大震法見直し>地域との課題共有、論点に浮上

5/27(土) 8:18配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 大規模地震対策特別措置法(大震法)を含めた南海トラフ地震対策の見直しで、26日に開かれた中央防災会議有識者ワーキンググループ(作業部会)の第5回会合。異常現象が観測された場合の対応の具体化に向け、委員からは「関係自治体と踏み込んだ議論をしていくべき」などの注文が付いた。作業部会での検討内容が周知されていない現状もあり、実際の行動主体となる地域や関係機関との課題共有の在り方が今後の論点に浮上した。

 静岡新聞社が静岡、高知両県の市町村長を対象に実施したアンケートでは、議論の概要も含めて作業部会が行われていることを「知っている」とした首長が静岡で40%、高知で23%にとどまった。

 会合ではこれらのデータが資料として示され、事務局の内閣府は作業部会の検討内容が南海トラフ沿いの地域で「十分に認知されているとは言えない」と説明。想定される異常現象や、不確実性を伴う現状の地震発生予測について、説明会などを通じて理解を深めてもらった上で、具体的な対応の検討を進めていく意向を示した。

 尾崎正直委員(高知県知事)は「それぞれの(異常)事象について、国が統一的に(自治体などに)対応させる部分と個々の自治体に任せる部分の境界をかなり詳細に詰めていく必要がある」と指摘し、地域との話し合いは「非常に大事」と前向きに受け止めた。

 山崎登委員(NHK解説委員)は、現状の地震学の実力を整理した作業部会の成果として、確度の高い予知を前提とした大震法の仕組みを見直す必要性などを社会にしっかり伝えるべきだと訴えた。一方で、異常現象が観測された際に自治体間で避難の判断などが異なれば混乱が起きるとして、「きちんと対応を取るべきか取らないべきか―といったガイドラインを作っていかなければ」と求めた。

静岡新聞社