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「沖縄に新しい肉文化を」 コザゲート通りにドイツ製法のハム・ソーセージ店 国内トップの技で挑む

5/27(土) 10:32配信

琉球新報

 【沖縄】沖縄に新しい肉文化を広めたい-。ハム・ソーセージ職人の嶺井大地さん(33)=北中城村=が4月、沖縄市中央のコザゲート通りにドイツ製法の加工肉専門店「TESIO(テシオ)」をプレオープンした。本場ドイツの製法を用いた商品は県内では珍しい。ハム・ソーセージの世界大会で頂点に立った経験のある静岡県の専門店で4年間、一流の技術を習得。学んだノウハウや経験を基に、独自の店づくりを進めている。

 宜野湾市のカフェ「モフモナ」で4年働いた後、新しい食文化を学ぶため、2010年に京都へ。そこでフランス製法の自家製ソーセージやテリーヌなどの加工肉専門店に出合った。「こんな形の店があるんだと驚いた」。すぐに門をたたき、技術を学び始めた。

 半年後、店主の紹介で運命の店にたどり着く。ドイツ製法の自家製ハム・ソーセージを売る静岡県富士市の名店「グロースヴァルト」だ。店は佐野友俊さん(59)、弘行さん(55)の職人兄弟が運営する。06年、本場ドイツで開かれる世界最高峰のハム・ソーセージコンテスト「ズーファ」で頂点に立ち、「世界のSANOブラザーズ」との異名を持つ。

 嶺井さんは「ブラザーズ」の3番目の弟子。「具体的に言葉で教えられることは少なかったが、師匠の作業を合いの手を入れるように手伝いながら、必死で技術を学んだ」と修業した4年間を振り返る。

 友俊さんは「この先、何があっても全部まとめて楽しめ」と弟子の独立を祝福。「グロースヴァルトの弟子としてプライドを持ち、暴れまくれ」と、熱く、愛情あふれる言葉を送った。

 ドイツ製法のソーセージは、包丁で肉を赤身と脂身に切り分けることから始まる。次に「カッター」という機械に赤身、脂身、スパイス、氷、塩を入れ、生地を練り上げる。種類によっては生地にまた別の具材を入れ、腸詰めする。最後に専用機械でいぶし、香ばしい香りを付け、完成だ。

 店には現在、ソーセージとハムをそれぞれ6種ほど置く。近く予定する本オープン後には、店内で飲食ができるスペースも造ろうと、鋭意改装も進めている。

 「沖縄にはラフテーやスーチカーなど独自の肉文化があり、あまり他国の肉文化は根付いていない。県産肉を使い、新しい文化を伝えていきたい」と意気込む嶺井さん。「周囲には自家製パンや自家製ビールを出す先輩たちの店もある。一緒に地域を盛り上げたい」と満面の笑みを見せた。

琉球新報社

最終更新:5/27(土) 10:32
琉球新報