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恩師の教えは「KISSの原則」

5/27(土) 16:45配信

東スポWeb

元局アナ 青池奈津子「メジャー通信」

【マイク・ぺルフリー投手(ホワイトソックス)】「キスだよ。K―I―S―S」と聞いて最初は口づけの「キス」、続いてバンドのKISSのことかと、トンチンカンな質問を返してしまった相手はホワイトソックスのマイク・ペルフリーだ。「キープ・イット・シンプル・ステューピッド(シンプルにしておきなさい、おバカさん)という言い回しのことだよ」と言われた。つまり、これを俗に「KISSの原則」と言うらしい。

 9歳の時に11か月年上の兄・グレッグの友人のリトルリーグチームにメンバーが足りなかったことから、ルールを全く知らないまま数合わせで試合に出たのが野球との出合いだったという。

「ライトを守らされ、打席を全部三振した時には『こんなのやってられるか』って辞める気満々だったんだけど、両親が諦めることを許さない人で。おかげで今があるんだけどね」と話すマイクは自分のことを「比較的、どこにでもフィットできるタイプ。このチームにはまだ入って間もないし、誰も知らなかったけど、結構スムーズに溶け込めたんじゃないかなって思うよ」と分析する。

 子供のころから「おしゃべりすぎて学校ではよく怒られていた。注意されて、席を移動させられても結局しゃべっちゃって、居残り反省させられたりするほど」だったそう。初めて話しかける私にも自らグッと距離を縮めてくれるようなおおらかさの持ち主だ。

 その彼が野球における一番のハードルは「常にポジティブであること」。デビューして数年間、考えすぎて自分の投球ができなくなってしまったり、眠れない夜を過ごした日々は数え切れないほど、神経質な面を持っている。

 そんな時、支えになってくれたのがハーベイ・ドルフマンというメンタル・スキルコーチだった。2011年に75歳で亡くなるまで30年近くにわたり、陰で大リーガーたちのメンタルサポートをしてきた元英語教師。ロイ・ハラデイやグレッグ・マダックスらもハーベイのカウンセリングを受けている。

「とにかく自分と向き合うことを教えてくれた人物。ある時、試合後に電話をかけ『今日はすごく集中していたのに』と言ったら『へぇ、どのくらい集中してたんだ? キャッチャーのミットがどんな形だったか覚えてるか?』。覚えてないって言ったら『それはお前が注意を払っていなかったからだ!』。自分の中で考えすぎて周りが見えてないって怒られた」

 次の投球をどうするかと同じくらい、今投げた投球を忘れることが大事なのだと強調して教えてくれたのもハーベイさん。「深く考えたところで、自分がコントロールできることって自分の投球しかないんだよね。僕にとって野球は時にすごく早く、早すぎるように感じることがあったんだけど、ハーベイは試合のペースを緩めてくれた人。ゲームをシンプルにしてくれた人」

 ハーベイさんが教えてくれた「キープ・イット・シンプル」。試合中に気持ちが焦った時、マイクは「胸の辺りをポンポンって叩くんだ。そうすると落ち着いて、冷静に考えられる」。直接、相談することはできなくなってしまったけれど、恩師の教えは今もずっと生きている。

 ☆マイク・ぺルフリー 1984年1月14日生まれ。33歳。米オハイオ州出身。身長200センチ、113キロ。右投げ右打ち。2005年にドラフト1位指名されたメッツに入団。06年7月8日のマーリンズ戦でメジャーデビューを果たし、5回3失点でメジャー初登板初勝利。翌07年からは先発ローテーションに固定され、10年には自己最多となる15勝を挙げ、3年連続で2桁勝利を飾る。ツインズ、タイガースを経て今季からホワイトソックスでプレー。

最終更新:5/27(土) 16:45
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