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インドの高度経済成長、モディ政権の改革で「ポスト中国」本格化

5/27(土) 21:20配信

投信1

世界経済の中で相対的に高い経済成長率が見込まれる一方で、アジア地域内の成長見通しには各国間でばらつきが大きいのも事実です。今回からは、国ごとに経済成長と長期投資の考え方について見ていこうと思います。

成長ペースの加速が見込まれるインド

アジア地域で今、最も注目されている国はインドだと思います。インドは2014年のモディ政権の誕生以後、7%超の高成長を続けています。現在では世界の主要新興国の中で最も高い成長率を達成している国であるといえます。

過去には、成長期待の方が先行しすぎている部分があったり、改革が上手くいかず持続的な経済成長に繋がらなかったりしましたが、現在のインドは本格的に高度経済成長期に入る見込みで、世界経済にとっても成長の原動力の一部となる可能性が高まっているといえます。

国際通貨基金(IMF)が4 月に発表した世界経済見通し(World Economic Outlook, April 2017)では、インドの実質GDP 成長率は2016 年実績で+6.8%(前年比、以下同様)から、17 年は+7.2%、18 年には+7.7%と、この先さらに成長ペースが加速すると予測されています。

昨年11月に実施された高額紙幣の廃止は、現金経済 (経済行為に現金による決済が大半を占める) であるインド経済にとっては痛みを伴う改革になるというのが政策発表時の大方の見方でした。

この政策は、発表直後には、足元のインド経済の成長率を1.0%程度押し下げるという予測もあったほどでしたが、2016 年10~12 月期の実質GDP 成長率は前年同期比+7.0%と、7-9月期の同+7.4%よりは鈍化したものの、大きな落ち込みは見られませんでした。

2016 年10~12 月期の民間消費は前年同期比+10.1%となり、前期の同+5.1%から大幅に増加したことが示す通り、消費は懸念されたように減少せず、むしろ拡大したことがプラス要因になりました。

これは、モンスーン期の降雨量が回復したことで、農作物の収穫量が増え、それにより農家所得が増加したというプラス要因に加え、インフレ率が低位安定していたことで実質購買力が改善したことが理由であるといわれています。

結局、高額紙幣廃止に伴う現金不足等のマイナス要因は、消費増で打ち消された形となりました。中長期的には、この政策はインド経済のデジタル経済への移行を促進し、IT・インフラ投資を呼び込む呼び水になると考えられています。

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最終更新:5/27(土) 21:20
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