ここから本文です

会期内成立に現実味 残り3本 審議は深まらず 農業改革関連8法案

5/27(土) 7:01配信

日本農業新聞

 政府提出の8本の農業改革関連法案の審議が大詰めを迎えている。目玉の農業競争力強化支援法をはじめ5本が成立。後半国会の焦点だった生乳改革を盛り込んだ畜産経営安定法(畜安法)改正案も26日に衆院を通過した。重要な政策変更を伴う法案がめじろ押しだが、野党は攻め切れず、審議も深まりを欠く。加計学園問題など波乱要素はあるが、今後も審議は与党ペースが続きそうで、厳しいとみられていた6月18日の会期末までの全8法案成立も視野に入ってきた。 

 残る法案は、収入保険制度を創設するための農業災害補償法改正案と畜安法改正案、JAS法改正案の3本。衆院は来週、農業災害補償法改正案、参院は畜安法改正案の審議に入る見通しだ。

 今国会での衆院農林水産委員会の開会時間は49時間を超える。後半国会の与野党攻防の最大のヤマ場とみられていた畜産経営安定法改正案は参考人質疑を含め約9時間の質疑を行った。

 ただ、ある政府関係者は「時間の割に審議が深まらない」とこぼす。与党には、積極的に法案を審議したいという姿勢は見られず、審議時間の多くを野党に振り向ける。一方で、野党は攻め手を欠く。結果として連休明け以降、「審議時間だけが消化され、法案の中身が具体的に明らかになったことは少ない」(同)。

 今国会の農林水産委員会審議の特徴は、付帯決議の多さだ。審議入りしていない農業災害補償法改正案を除く7法案のうち5法案について、衆参どちらかで付帯決議を採択。しかも、その多くが法律の乱用がないよう政府にくぎを刺す内容で、法案に反対する野党と与党が一致して可決するという奇妙な光景が繰り返す。

 与野党は26日、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、29日の参院本会議で審議入りすることで合意。当初大荒れも予想されたが、国会は正常に回り続ける。

 ある自民党の参院農林水産委員会委員は「ぜひとも成立させたいという法案はないのに、どんどん衆院から送られてくるので困る。野党は何をしているのか」と苦笑。民進党委員は「結局、与党は官邸に逆らえない。弱腰だ」と批判する。

日本農業新聞

最終更新:5/27(土) 7:01
日本農業新聞