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オバマ氏 広島訪問から1年。変わったこと、変わらないこと。

5/27(土) 0:00配信

ホウドウキョク

1年前、現地で取材した記者が広島市民の想いを語る。

オバマ氏が訴えた「核なき世界」の今後は

オバマ前大統領が、広島を訪問してから1年がたった。

「核兵器のない世界に向けたアメリカの決意を国内外に再確認させる」(オバマ前大統領)ために行われた広島訪問だったが、トランプ政権に代わりその歩みは止まったように見える。

トランプ政権は、オバマ氏が訴えた「核なき世界」を見直す方針だ。

今年3月には、アメリカの国家安全保障会議が、「核なき世界という目標が現実的なものか再検討する」と明らかにした。

また、同じく3月、国連の核兵器を法的に禁止する「核兵器禁止条約」の交渉会議では、米ロなど核兵器保有国やアメリカの同盟国の大半が欠席し、アメリカの国連大使は条約に反対する声明を発表した(これにはオバマ前政権も反対していた)。

オバマ前大統領の広島訪問に先立つ2015年、アメリカで行われた世論調査では、原爆投下の判断を正しかったと答えた人が半数を超え、特に共和党支持者では7割を超えていた。

トランプ大統領は核兵器に対するスタンスを明確にしていないが、オバマ前政権のレガシーをことごとくひっくり返していることから見ると、少なくともトランプ政権下で「核なき世界」にむけた動きが進むことはないだろう。

広島市民の声…現地記者が語る

では、あの広島訪問は何だったのだろうか。

当時、現地で取材にあたったテレビ新広島の若木憲子記者に、訪問から1年たったいま、広島市民が何を想っているのか、話を聞いた。


ーーオバマ前大統領の広島訪問はいつどんなかたちで聞きましたか?

5月10日に安倍総理が公式に発表したのを受けて知りました。ただ、4月のG7外相会合でケリー前国務長官が、アメリカの現職国務長官として初めて原爆資料館を見学し慰霊碑に参拝した際、アテンドした広島市側などは「オバマ前大統領の広島訪問」の布石との見方を強めるとともに、期待が高まっているのは取材を通して感じていました。


ーー訪問の際にはどこでどんな取材をしていましたか?

当日は広島ではかつてない警備の厳しさで、昼過ぎにはボディチェックを受けて、メディアセンターに入り、慰霊碑そばの取材スポットで待機して、夕方のオバマ前大統領の到着を待ちました。

オバマ前大統領が平和公園に到着し、安倍総理をはじめ、岸田外相、広島市の松井市長、広島県の湯崎知事らの歓迎を受け、原爆資料館を見学、その後、原爆慰霊碑の前でスピーチを行い、被爆者らと言葉を交わして、広島を後にするまでを慰霊碑そばで取材し、「みんなのニュース」の伊藤キャスターとともにお伝えしました。

事前に、オバマ前大統領の広島滞在は短い時間になると聞いていましたが、それでも、唯一、残念だったのは原爆資料館の見学時間が10分ほどと短かったことです。

非公開だったため後で聞くと、資料館が用意した写真パネルや遺品数点を見学したということでしたが、本来、資料館には被爆当時の写真や原爆で亡くなった人の遺品など数多くの展示があり、速足でざっと全て見て回るだけでも1時間近くはかかります。

1時間近く見学してほしかったとは言いませんが、報道陣に非公開で原爆被害と向き合うのであれば、せめてもう少し時間を取って見学してもらいたかったなと思います。

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最終更新:5/27(土) 0:01
ホウドウキョク