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QS率7割も今年のダルビッシュは「まだ序章」 元MLB右腕「サイ・ヤング賞も」

5/27(土) 18:36配信

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元メジャー藪氏が絶賛「今年は序章。ここからまだまだ積み上がる」

 メジャー6年目にして、安定感ある投球を続けているレンジャーズのダルビッシュ有投手。今季はここまで10戦に先発し、5勝2敗、防御率2.83の成績を収めている。21日(日本時間22日)タイガース戦こそ5回2失点だったが、それまでは5戦連続でクオリティスタート(QS、6回以上自責3以下)をマーク。今季のQS率は7割を叩き出している。

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 2015年に右肘靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受け、昨年実戦復帰してから2年目。一般に“新しい靱帯”が投球動作になれるのは実戦復帰2年目あたりからと言われており、ダルビッシュもその例に当てはまるのかもしれない。左腕ハメルズが負傷離脱したチームの中で、エースとしての頼もしさを光らせる右腕だが、かつてジャイアンツ、アスレチックスでプレーした藪恵壹氏は「今年は序章。ここからまだまだ積み上げていくでしょう」と予測する。

「今年は大きな波がないのがいいですよね。彼が持っている技術は素晴らしい。少し力を入れれば、速球は97マイル(約156キロ)は出るし、スライダーはいいし。メジャーで評価されている通りですよ。今季は手術後初めて臨むフルシーズン。今年のパフォーマンスを基礎に、今後はどんどん積み上がっていく。そう考えると楽しみですよね。

 今年はこの調子でいけば、日本人初のサイ・ヤング賞も夢ではないでしょう。そのためには、年間を通じて先発ローテを外れずに34、35試合を投げること。2013年は32試合に先発していますが、メジャー移籍以来、毎年何らかの形でDL(故障者リスト)に入っていましたからね。

 メジャーを代表する先発投手は、比較的故障が少ない。ダルビッシュ君も、今では中4日の先発スケジュールが話題にならないくらいメジャーに慣れたんだから、35試合投げることを目指してもいいんじゃないかと思いますよ」

「縦回転の意識が加わると、打者はかなり打ちづらくなる」

 今季は被打率が.204と打者を圧倒しているが、フォームの中で「あること」を意識すると、打者はまったく手を出せないピッチングができるのではないか、と藪氏は言う。

「彼はどちらかと言うとスリークオーターで投げている。だから、投球フォームの力学としては縦回転というより横回転です。そこに少し縦回転の意識が加わると、打者はかなり打ちづらくなると思います。

 縦回転の動きの方が、キャッチャーにより近い位置でボールが手から離れ、打者の目に映る時間が短い。それに比べると、横回転はボールが投手の指を離れてからミットに収まるまでの時間と距離が、どうしても長くなってしまうんですね。もちろん、横回転の場合、スライダーがよく曲がる利点もあります。

 ただ打者から見ると、投げ下ろされる球は視界を横切る距離が短く、水平に振り出すバットでは点で対応するしかない。だけど、横回転で投げられた球は視界に入る距離が長いので、点というより線として対応しやすくなるんですよ。
 
 カーショーやシャーザーといった投手は、縦回転の強い投げ方をしますよね。彼らは投げる時に、少し捕手寄りの肩が上がるでしょ。日本ではよく“ギッタンバッコン”って言われる投げ方だけど、上半身を使って、上から下に叩きつけるようにパチンと投げられると、左右の制球のぶれは少なくなりますね。ダルビッシュ君は少し左手が低い位置にあるから、少しだけ上げる意識を持つだけで、かなり違うんじゃないかと思います。

 肩のラインがマウンドの傾斜に逆らえば、投げる球に高低差が生まれる。傾斜に平行ではフラットな球にしかならない。捕手に近い肩が上がっていると、ボールを持つ腕の肘が下がって見えるかもしれませんが、両肩のラインに対して低くなければ問題ありません」

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最終更新:5/27(土) 19:02
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