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松田龍平、17年ぶりカンヌで「映画を始めた頃のような気持に戻れたら」【第70回カンヌ国際映画祭】

5/28(日) 8:16配信

シネマトゥデイ

 第70回カンヌ国際映画祭である視点部門に出品された映画『散歩する侵略者』の松田龍平が、公式上映から一夜明けて取材に応じ、デビュー作『御法度』以来17年ぶりのカンヌでの経験を振り返った。

松田龍平&長谷川博己 in カンヌ写真ギャラリー

 『散歩する侵略者』は、劇団イキウメの舞台を黒沢清監督が映画化したエンタメ作。上映中、観客は食い入るようにスクリーンを見つめ、上映後のスタンディングオベーションでは「ブラボー!」の声が飛び交うなど反応は上々だった。松田は「気が抜けたような感じですね。17年ぶりというのもあって自分なりに“思い”みたいなものも持って来ていたので、映画をお客さんと一緒に観てその反応を敏感に感じながら、撮影を思い出したりもしていたし、映画が終わるとこれ以上は見せるものがないという意味でも、肩の力が抜けました」と今の思いを語る。

 公式上映後のパーティーには「眠くて」参加できなかったといい、「あのままの流れで行けたらよかったんですけど、時間が空いて午前1時からだったので、耐えることはできないと(笑)。今日もさっき少し街をぶらっとする時間があったのですが、ホテルに戻ったらまた寝ちゃいましたね。気候がいいし、窓を開けたらいい風が入ってきて『あー幸せ!』と思って(笑)」と幸せそうに明かした。

 大島渚監督の『御法度』に出演したことが俳優としての道を進むきっかけとなったが、当時16歳でのカンヌ参加は「ありがたいおまけ」みたいな感じだったという。それから17年がたった。「16歳のままで居られたら最高だなと思いますけど(笑)。心が16歳……そうありたいですけどね。いろんな経験が積み重なっていくことによって、かえってそれが邪魔になったり、やる前から答えが出てしまうつまらなさがあったり。常にワクワクしていたいし、ドキドキしていたいなというのはあります。だから今回来て、間違いなく前回とは違うけど、映画を始めた頃のような気持ちに戻れたらいいなと思いました」。

 中堅となり立場も変わったが、撮影現場では若手に「むしろ引っ張ってほしい」と笑う。「引っ張っていくスタイルって、あんまり得意じゃないんですよね。かっこいい先輩にそうされたら影響は受けるけど、やり方はそれぞれあるだろうし……。そういう意識の中で、自分なりにできたらいいなと思います」。

 『散歩する侵略者』では長澤まさみとの夫婦ぶりが素晴らしい。ただ二人は普通の夫婦ではなく、松田演じる真治は宇宙人に体を乗っ取られている。「真治は本当にダメダメな宇宙人というか、一人じゃ何もできない。犬に道を聞いて噛まれるとか(笑)。そんなゆる~い宇宙人だったので、全て長澤さんに引っ張っていってもらいました。それは彼女自身の強さに通じる部分もあって、お芝居以外のところでも彼女は頼もしかったです」と長澤への信頼を口にしていた。(編集部・市川遥)

映画『散歩する侵略者』は9月9日より全国公開
第70回カンヌ国際映画祭は現地時間28日まで開催

最終更新:5/28(日) 8:16
シネマトゥデイ