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西武・栗山が深咲夫人と交わした“ある約束”

5/28(日) 16:45配信

東スポWeb

【プロ野球選手 妻の力(連載2)】「アスリートの妻」といえば一般的な主婦に比べ夫の体調管理や栄養面などに気を使うことが多い。そのうえ、選手の成績次第では周囲からの冷たい視線や風当たりを受けることもある。何かと気苦労が多いといわれるプロ野球選手の妻。そんな奥さんを選手はどう感じ、どんな存在として見ているのか。長年西武の主力として活躍する栗山巧外野手(33)に聞いた。

「夫婦関係という点では一般の家庭でもプロ野球選手でも同じ。どの家庭の奥さんも夫を支えるという点では大変だと思います。ただ、自分から見てプロ野球選手の妻が一番つらいと思うことはシーズン中、毎日勝負する夫の姿を見続けなければならないことでしょう。この感覚は実際に経験しないとわからないでしょうから」

 栗山は2010年に約5年間の交際を経て3歳年上の深咲夫人と結婚。以来、内助の功を受けながら好成績を残し続けてきた。ただ、二人三脚でシーズンを戦うとはいえ、栗山は夫人と結婚前に「ある約束」を交わした。その約束とは「妻が野球に関することを考えないこと」だという。

「毎日、打ったり打たなかったりが今後続くけど、そういうことは一切考えないでほしい、ということです。たとえ自分が不調でも自分と一緒に落ち込まないでほしいですからね。夫婦で協力し合ってシーズンを乗り越えることは大事ですけど、2人で毎日の結果に一喜一憂していたら体が持たない。だから、妻には『野球の成績はあなたには関係ない。野球のことに関しては一切考えないでほしい』と。1人で野球のことを背負うのは正直、寂しい気持ちもある。でも『一緒に戦う』となると、必要以上に妻の方が考えてしまうはずなので」

 主力なら年俸数億円を稼ぐことも可能なプロ野球選手。その妻ともなれば自由かつ裕福な生活を送っていると思われがちだ。栗山はそんな世間が抱く選手の妻のイメージを理解しつつも、「金銭では測れないこともある」とこう続ける。

「体調管理は選手の問題なんですけど、ウチの場合は黙っていても妻が自分の食事面や健康を配慮してくれる。たとえば、体重が増えてくると、糖質を控えた食事にしてくれたりとか。そういう気遣いや配慮を見るとうれしいし、ありがたい。特に、僕の場合は体重の変動が激しいので、シーズンオフは体重維持が難しい。なるべく、食事量を減らしたりして体重が増えないようにする。もし、そんな時に隣で奥さんが好きな物を好きなだけ食べていたら、自分だって食べたくなる。そういう気持ちにさせないよう、奥さん自らが僕の前では好きな物を控えてくれることもある。一般家庭ではこういうことはないはず。だから、選手の妻はいいことばかりではない。想像以上につらいと思いますよ」

 現在33歳。野球選手としてはベテランの域に入りつつある。現役生活を少しでも長く続けるためにも、妻の存在は必要不可欠である。

「プロ野球選手の夫婦は二人三脚ではあるけれど、すべてを言い合って物事を進めていくのではなく、むしろあうんの呼吸で生きていくのがベストだと思います。いろいろなタイプの夫婦がいますが、僕はそういう関係の方が居心地はいい」

 栗山はそんな理想的な雰囲気の中で野球人生を送れている。

「この環境をつくり続けてくれる妻に感謝しながら、今後も野球で結果を出していきたい。それが普段自分のために力になってくれている恩返しになると思うので。あまりそういうことは口に出しませんが…頑張りたいですね」

最終更新:5/28(日) 16:45
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