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インタビューでダンスも披露!人柄最高のヒュー・ジャックマン・後

5/28(日) 11:50配信

Stereo Sound ONLINE

映画ライターの金子裕子さんが、実際に出会ったスターの素顔を書き綴ります。今回は『LOGAN/ローガン』の公開が控えるヒュー・ジャックマンの後編をお届けします。(Stereo Sound ONLINE)



■インタビューで、長い脚をヒョイッと頭まで蹴り上げた!

 もともと、オーストラリアで活動していたヒューが外国で知られるようになったのは、1998年にイギリスの王立劇場で上演された『オクラホマ!』で主演のカールを演じローレンス・オリヴィエ賞候補になったことから。つまり、歌って踊れて演技も確かな俳優として注目されたのだが、奇しくも、名を馳せたのはマッチョなコミックヒーロー“ウルヴァリン”だった。

 しかし、本人はその意外な展開を「幸運の女神が微笑んだ」と受け入れ、「これで生活の基盤は万全だよ」と言いつつ、映画のギャラとは比べ物にならない、しかし大好きな舞台の仕事にも勢力的に乗り出した。

 04年にはブロードウェイ・ミュージカル『ザ・ボーイ・フロム・オズ』でトニー賞ミュージカル主演男優賞を受賞し、第58回トニー賞の司会持つとめ、ミュージカル・スターとしての評価も知らしめた。

 その実力のほんの片鱗を目の当たりにしたことがある。『ニューヨークの恋人』(01年)が公開される02年に来日した彼は、インタビュー中に『オクラホマ!』の一節を軽くステップを踏みながら歌い、188センチの長身の、長い足をヒョイッと頭まで蹴り上げたのだ。いやー、迫力でしたよ。

 後年の来日でも『ザ・ボーイ・フロム・オズ』の主題歌をちょっぴり披露してくれたりもして、その旺盛なサービス精神には大感激。そのときのインタビュー・テープ(当時はMD録音なんだけど)は、お宝ですな。

 というわけで、ハリウッド・スターでありミュージカル・スターであるヒューの実力を世界中に知らしめたのは、大ヒットミュージカルの映画化『レ・ミゼラブル』なのは、いまや言うまでもないこと。とにかく、主人公のジャン・バルジャンを演じたヒューの歌声は素晴らしかった!


■愛妻一筋20年以上

 私生活では、初めてのTVシリーズ『コレリ』で共演したオーストラリア女優デボラ=リー・ファーネスと1996年に結婚。以来、2000年生まれのオスカー君と2005年生まれのアヴァちゃんを養子に迎えて、目立ったスキャンダルもなし。かつての言葉を思い出す。

 「デボラと初めて出会った時、彼女はすでにオーストラリアのスター女優で輝いていた。駆出しの僕は彼女に憧れまくって、猛アタックした。結婚したときは、それは、それは嬉しかったよ」

 その初心を忘れずで、インタビューでも常に愛妻の話題を口にして、「ウルヴァリンを演じるたびに“今度がいちばんセクシーだったわ”って、彼女が褒めてくれるんだ」と照れもせずに。

 もっとも、今回は「妻に心配をかけたくないから、いちばん危険なアクション・シーンの撮影は内緒にしていた」と苦笑い。それもそのはず、13年に鼻に皮膚ガンが発見されから数回の除去手術をして、ガンとの闘いの真っ最中だもの、奥様でなくても、誰だって心配だ。

 しかし、目の前のヒューは、「以前よりも、さらに健康に気をつけて、体調をコントロールしている。そりゃあ、ウルヴァリンに治癒能力を少し分けてもらいたいと思うけど、それも無理だからね(笑)。とにかく、いまはすこぶる気分がいいんだ。心配しないで」

 まだ48歳のヒュー・ジャックマン。これからは“新たなステップ”を踏んで、深いドラマや優れたミュージカルで、私たちを楽しませ、魅せて欲しいと思うばかりだ。


【金子裕子(かねこ ゆうこ)】

映画ライター。美しい俳優や個性的なクリエイターに出会えるこの職業が天職と思い込みウン十年、ハリウッドに通い続ける。好きなジャンルは、出来の良いラブストーリーと青春映画。女性誌を中心に、映画紹介やインタビュー記事を執筆している。

Stereo Sound ONLINE / 金子裕子

最終更新:5/30(火) 11:19
Stereo Sound ONLINE

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