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沖縄戦で捕まりハワイで亡くなった日本人捕虜たち… 2人の墓標を発見 「不明遺骨の手掛かりに」

5/28(日) 12:40配信

沖縄タイムス

 ハワイ州オアフ島中央部に位置し、第2次世界大戦中は米陸軍病院などがあった米軍施設スコーフィールドでこのほど、沖縄出身の捕虜2人の墓標が見つかった。墓標は1945~46年に確認されていたが後にその場所は整地され、移転先は不明になっていた。遺族や元捕虜、県系ハワイ移民にとっては約70年ぶりの発見という。沖縄に遺骨を戻そうと活動する関係者の間では、大きな手掛かりになるとして期待が高まっている。

 墓標には那覇市出身の安富祖泰平さん=享年37=と、糸満市出身の殿内正雄さん=享年18=の名前と捕虜番号が記されている。沖縄戦で捕まり、連行されたハワイで亡くなったものの、遺骨の行方が不明だった12人のうちの2人だ。

 12人の魂を慰める初の慰霊祭は、遺族や元捕虜らでつくる実行委員会が主催して6月4日にハワイで開かれる。スコーフィールドには、かつて墓標があった地として慰霊祭前に一行が訪れる。

 式典などに全面協力するハワイ沖縄連合会の勢理客ジェーン藤枝専務理事らが24日、現地を下見した際に墓標を発見。勢理客専務理事は、墓標が設置された経緯などの詳細を米軍側に問い合わせている。

 元捕虜で、沖縄に遺骨を戻そうと長年にわたって尽力する実行委共同代表の渡口彦信さん(90)=読谷村=は「墓標の行方は長い間分からなかったので感無量。夢みたいだ」と驚きを持って受け止めた。他の10人の墓標の存在や遺骨捜しにつながる可能性があり、「これを一つのきっかけに、次々と遺骨の行方の事実がひもとかれれば」と大きな期待を寄せた。

 墓標の発見を受け、実行委はスコーフィールド訪問の際に琉球古典音楽の人間国宝・照喜名朝一さんの演奏や花をたむけることを日程に追加する。

最終更新:5/28(日) 12:40
沖縄タイムス