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JKサーファー・川合、五輪会場で日本人女子初V!

5/29(月) 5:03配信

スポーツ報知

◆サーフィン 一宮千葉オープン最終日(28日、千葉・一宮町釣ケ崎海岸)

 20年東京五輪会場に決まって以降初の国際大会として開かれ、女子高生プロの川合美乃里(16)=千葉・明聖高2年=が、女子の部決勝で黒川日菜子(20)を破って初優勝。国内で開催される女子大会で最高峰の「QS3000」で日本人初勝利を飾り、五輪のメダル候補に名乗りを上げた。

 川合は、あふれる感情を抑えられなかった。約2年前から練習拠点にしている第二の故郷、しかも東京五輪が行われる海で初優勝を飾った。世界の強豪国から48選手が参加した「QS3000」を日本人女子で初めて制し「こんなに大きな試合で勝てると思わなかった」と目を潤ませた。

 準決勝、決勝とも最後に乗った波で逆転する劇的な展開。決勝は波の底から頂点まで上って切り返す「トップターン」など連続技を鮮やかに決め、6・83の最高点を挙げた。終盤は波を先に選べる優先権を持ったまま時間を稼ぎ、黒川を焦らせる駆け引きも光った。

 初戦から重さの違う2つのサーフボードを用意。決勝では強風の影響も考えて重い素材のボードを選び、華麗なランディングを披露した。「どの波に乗るかは樹(いずき)さんの指示。勝てたのは樹さんのおかげ」と、3年ほど前から指導を受けるプロサーファーの田中樹(33)に感謝した。

 “水恐怖症”も乗り越えた。母・あすかさん(43)は「昔は水で顔を洗うのも嫌だった。とにかく水が怖くて、6歳で初めてサーフィンをした時はゴーグルを着けていました」と明かした。充実した環境を求めて昨年5月に一家で一宮町に引っ越し。1日に約6時間も波に乗るなど猛練習を続けたが「辞めようと思ったこともあった。(故郷の)徳島に帰りたいと思った」。時にくじけそうになりながら、耐えて大きな飛躍につなげた。

 予選が行われた20日から28日までの累計で合計2万5000人もの大観衆が詰めかけ、主催者は「昨年大会比で約1万人も増えた」と喜んだ。試合を終えて砂浜に戻った直後、大観衆に囲まれて涙した女子高生は「思わず感極まって涙が出た。メダルを取れるように頑張りたい」と3年後の大舞台を見据えた。日本代表の強化指定選手でもある16歳が、一躍主役候補に浮上した。(高橋 宏磁)

 ◆サーフィンの女子世界プロツアー 最高峰のチャンピオンシップツアー(CT)は年間10戦を実施。オーストラリアや米国西海岸、ハワイの選手が強く、男子と同じくシード権を持つ日本選手はいない。CTの来季参戦権を争う予選シリーズ(QS)38戦は15年から順位に応じて付与される得点や賞金で4段階に格付けされ、最高ランクのQS6000は6戦。第4ランクのQS1000が23戦と最も多い。

 ◆採点方法 選手が乗った波を5人のジャッジが10点満点で採点し、最高点と最低点を除いた3人の平均点の2本合計で争われる。1回の波で高難度の技を何度も行う方が高得点になり、パワーやスピードなども採点の対象に。準々決勝までは25分、準決勝は30分、決勝は35分間、乗る波を待てる。東京五輪の詳細な採点方法は未定。

 ◆川合美乃里(かわいみ のり)

 ▽出身 2000年12月14日、徳島県

 ▽競技歴 6歳から始める。14年に13歳でテストに合格しプロ転向

 ▽負けず嫌い 7歳で初めて出場した徳島の大会で2位。「2位はすごく悔しかった。それで本気になった」

 ▽黒髪が好き 日光と塩水の影響で髪が茶色くなるため、時々は髪を黒く染める。「サーファーはチャラいと思われたくない」

 ▽趣味 読書。真面目な性格で、今大会の優勝賞金1万2000ドル(約133万円)の使い道も「貯金します。海外遠征もあるので」

 ▽サイズ 161センチ、53キロ

最終更新:5/29(月) 5:03
スポーツ報知