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第70回カンヌ映画祭パルムドールはスウェーデン人監督へ、S・コッポラが監督賞受賞

5/29(月) 11:06配信

映画ナタリー

フランス現地時間5月28日、第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門の授賞式が行われ、最高賞にあたるパルムドールをスウェーデン人のリューベン・オストルンド監督作「The Square(原題)」が受賞した。

【写真】「The Square(原題)」(他9枚)

「The Square」は、「フレンチアルプスで起きたこと」で知られるオストルンドの新作。審査員長のペドロ・アルモドバルと審査員のジュリエット・ビノシュによる発表を受け、ガッツポーズを決めて壇上に上がったオストルンドは、スタッフや家族へ多大な感謝を伝える。スピーチの締めには「スリー、ツー、ワン!」と会場をあおり、授賞式の参加者とともに喜びの雄叫びを上げた。

監督賞は、「白い肌の異常な夜」のリメイク作品で、今冬日本公開予定の「The Beguiled(原題)」を手がけたソフィア・コッポラのもとへ。コッポラはすでにカンヌを発っていたが、受賞に際して「脚本を書くことを教えてくれた父、私を常に応援してくれた母に感謝します」といった内容のメッセージを寄せた。また同作のキャストであるニコール・キッドマンは第70回記念名誉賞を受賞。同じく授賞式を欠席したキッドマンは、ビデオメッセージにて「私の作品、私の仕事に対して賞を与えてくださり大変感謝しています。自分が映画の歴史の一部となれたことをうれしく思います」と話す。

男優賞に輝いた「You Were Never Really Here(原題)」のホアキン・フェニックスは、名前を呼ばれるといぶかしげな表情で登壇し、「『ありがとう』としか言えない。私の靴はこの状況に合っていません」と述べ、タキシード姿にスニーカーを履いた自身の格好で笑いを取った。女優賞を獲得した「In the Fade(英題)」のダイアン・クルーガーはテロの犠牲者を悼み、「すべて失ったあとでも生き続け、何かを作り続けること」と創作がもたらす可能性に言及。

また「BPM (Beat Per Minute)(英題)」でグランプリを手にしたロバン・カンピヨは、「この作品はエイズで亡くなられた方へのオマージュであるとともに、がんばって生きている方々を勇気づけるものでもあります。勇気を持って闘い続けている人、当時命を懸けてACT UP(AIDS Coalition to Unleash Power=力を解き放つためのエイズ連合)の活動を行った人を思い、この作品を作りました」と語った。

なお邦画で唯一コンペティション部門にノミネートされた河瀬直美の監督作「光」は受賞に至らなかった。受賞結果は以下の通り。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記

第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門受賞結果
パルムドール
リューベン・オストルンド「The Square(原題)」(スウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク)

第70回記念名誉賞
ニコール・キッドマン

グランプリ
ロバン・カンピヨ「BPM (Beat Per Minute)(英題)」(フランス)

監督賞
ソフィア・コッポラ「The Beguiled(原題)」(アメリカ)

審査員賞
アンドレイ・ズビャギンツェフ「Loveless(英題)」(ロシア、フランス、ベルギー、ドイツ)

男優賞
ホアキン・フェニックス「You Were Never Really Here(原題)」(イギリス)

女優賞
ダイアン・クルーガー「In the Fade(英題)」(ドイツ)

脚本賞
ヨルゴス・ランティモス、エフティミス・フィリップ「The Killing of a Sacred Deer(原題)」(アイルランド、イギリス)
リン・ラムジー「You Were Never Really Here(原題)」

カメラドール(新人監督賞)
レオノール・セライユ「Jeune Femme(原題)」(フランス)

短編部門パルムドール
Qiu Yang「A Gentle Night(英題)」(中国)

最終更新:5/29(月) 11:06
映画ナタリー