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大井川に幻想風景演出、世界一長い木造歩道橋でぼんぼり祭り

5/29(月) 13:41配信

THE PAGE

 大井川にかかる木造歩道橋「蓬莱(ほうらい)橋」(静岡県島田市)で恒例のぼんぼり祭りが行われた。全長約900メートルの橋の約600メートルにわたり取り付けられたぼんぼりが、夕方になると点灯し、大井川に幻想的な光景を浮かび上がらせた。

 江戸時代、大井川は幕府の意向により、橋をかけることも舟で渡ることもできず、川越人足によってのみ渡ることが許される川であったという。江戸幕府から明治政府に大政奉還が行われ、大井川にも橋をかけることが出来るようになったが、明治時代になっても人々は当初、舟で大井川を渡っていた。

 当時、大井川右岸の牧之原台地では、江戸時代の幕臣たちが土地を開拓して茶栽培を営んでおり、茶栽培が本格化してくると、大井川左岸の島田との行き来が活発になっていった。そのため、島田の開墾農家の人たちが橋をかけて欲しいという願いを県に提出。明治12年(1879年)12月5日に許可がおり、翌年の1月13日、約1カ月というスピードで木橋が完成し、蓬莱橋と名付けられたのが起源という。

 そのため蓬莱橋は今もなお農道の扱いとなっており、管理も地元の土地改良区が行っている。明治時代にかけた木橋は、水害によって流されるなどしており、橋脚も昭和49年(1974年)以降、コンクリに代わっている。近年も平成23年(2011年)に橋脚の一部が流されて改修工事が行われたという。今もなお農道扱いの蓬莱橋だが、農道としての利用はなく、歴史を伝える観光向けの橋として昨年は15万人もの人が訪れている。また、世界一長い木造歩道橋としてギネスにも認定されている。

ぼんぼり祭りは地元の有志がはじめた祭りで、今年で24回目。手作りのぼんぼりを橋の両側に10メートルごとに並べ、日が落ちたら点灯して風情溢れる蓬莱橋を多くの人に味わってもらうというもの。午後6時半、ぼんぼりが点灯し、空が赤く染まって夕闇が周囲を包み始めると、橋を渡る人の数も増していった。大井川の風を受けながら、橋上のぼんぼりの前で写真を撮ったり、ぼんぼりの絵の感想を話し合ったり思い思いに楽しんでいる様子だった。

 浜松市から友達2人で橋を渡りにきたという40代の女性は、「NHKの朝ドラに登場したり、アイドルの嵐のメンバーがお忍びで渡ったりしているのをテレビで見て以前から渡りたいと思っていました。昼と夜とで雰囲気が変わって楽しめました」と話していた。蓬莱橋は、テレビや映画のロケで使用されることも多く、昨年はNHKの連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のロケ地にもなっている。

最終更新:6/3(土) 6:10
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