ここから本文です

スーパースローモーション撮影が楽しい! 基本性能も向上した「Xperia XZs」のカメラ

5/29(月) 6:25配信

ITmedia Mobile

 Xperia史上最強カメラが登場した……って、考えてみたら、毎年毎年カメラ性能は上がっていくのが通例だから、最新モデルが常に史上最強カメラじゃないと困るよね。

【Xperia XZと画質比較】

 でも今回の「Xperia XZs」は、ちょっと触っただけで「あ、良くなった」という体感があったのだ。なんか気持ちよく撮れる。

 具体的にはレスポンスはよくなったし、ぱっと画面を見たときの画質も鮮やかだし、オートでのヒット率も高くて、撮った後で「あれ?」ってことが少なくなった。

 けっこう進化したのは確かなのだ。進化点の詳細は別記事を見てもらうとして、XZsのカメラのポイントは3つあるので、そこを重視してレビューしていきたい。

・基本性能……オートでの画質やレスポンスの向上
・先読み撮影機能と高速読み出しによるゆがみ軽減
・スーパースローモーションのスーパーっぷり

 である。順番に行くべし。

●基本性能編その1:オートだけでOKな感じになってきた

 ロック状態で本体側面のシャッターボタンを長押しすると、カメラがクイック起動する。従来と同じだが、クイック起動機能を「カメラ起動+撮影」にして速度を測ったら、押し始めてから撮影されるまで約1秒。カタログ上は最速で約0.5秒という。私が試したのは室内でのストップウォッチ撮影という比較的条件が悪かったので1秒だが、それでも十分快適だ。

 撮影モードは、M(マニュアル)、プレミアムおまかせオート、動画、その他の4つ。プレミアムおまかせオートで撮ってみる。長年撮ってた黄色い滑り台はもうないので、別の滑り台を。

 HDRは必要に応じてオートでかかるので、撮るときは気にしない。

 次は恒例となったガスタンクを。iPhone 7 Plusと一緒にどうぞ。

 iPhoneよりちょっと広角。発色はXZsの方がずっと鮮やか。まあiPhoneの方が現実的といえばそうなんだが。ディテールの描写力はXZsの方が上。

 前モデルのXZに比べて画素数が少し減って(2300万→1920万)、画角も24mm相当から25mm相当へ変わったが(イメージセンサーサイズは同じ1/2.3型)、それは画質に影響したのか。それも気になるので、2016年11月にXperia XZのレビューで撮影した写真と見比べてみた。ディテール描写チェックのため、ガスタンク上のアンテナを等倍表示して比較。

 思ったより違う。2300万画素のXZより1900万画素のXZsの方がディテールに不自然さがなくて、細かいところもつぶれずにちゃんと出ているのが分かるかと思う。画素数だけで見ちゃいけないのである。

 あといくつか写真でチェック。まずは明暗差が極端に大きな風景。

 もう1つは色鮮やか作例ってことで毛糸。

 バランスよく鮮やかに撮れているのが分かる。

 続いて料理。ホワイトバランスを見直してメシマズ写真とはおさらば、という話であるが、さあどうか。

 メシマズ写真ってたいてい「露出アンダーで暗い」「ホワイトバランスがずれている」の2つが原因なわけだが、Xperia XZsではホワイトバランスの精度はぐんと上がってるのだ。室内や日陰といったホワイトバランスが難しいシーンでのヒット率は確かに上がったと思う。

 で、もう1つポイントがある。オートのホワイトバランスや露出(つまり写真の明るさ)がいまひとつだなと思ったらどうするか。設定から「色合いと明るさ」を選ぶと、プレミアムおまかせオートでもこの2つを補正できるのだ。

 もう1つ室内写真を。今回、暗所でのAFが速くなり、高感度時の画質も上がったという。というわけで、室内で大あくびをした瞬間の猫を撮影。

 AFやレスポンスが悪いと口が一番大きいタイミングで撮るのは難しいし、被写体ぶれしやすいし、高感度になって画質も荒れやすいけど、これだけ撮れれば文句なし。

 室内だとどうしても感度が上がり、ディテールはつぶれがちになる。等倍で見ると目立つが、ネットで使ったりちょっとしたプリントに使ったりするくらいなら、全く問題がないクオリティーだ。

 夜景も撮っておこう。プレミアムおまかせオートはカメラが静止しているか被写体が動いているかなどを判断して、撮影時の設定を変えている。暗い場所ではそれが特に顕著。

 普通に手持ちで撮った夜景がこちら。

 手すりにXZsを固定して動かないようにすると、「三脚が使われている」と判断して、シャッタースピードを遅くする。

 前述した色合い&明るさを補正する機能とプレミアムおまかせオートがより賢くなったことで、マニュアルモードを使う必要性は以前よりぐっと減ったと思う。

 さらにマニュアルモード自体、機能がシンプルになっており、おなじみの「シーンモード」もなくなった。プレミアムおまかせオートが賢くなってシーンモードは不要になったといっていいかも。個人的には構成がシンプルになって良いことかと思う。

●基本性能編その2:人物と自撮り

 次は人物&自撮り編。恒例のポートレート。プレミアムおまかせオートで人物を見つけると、自動的にスナップモードになって美肌処理がかかるもよう。肌がつやっとしている。

 自撮り……つまりインカメラを使うときは、カメラ切り替えボタンをタップするほか、上から下へ画面をフリックするだけでもいい。慣れると簡単に切り替えられるようになる。

 自撮りは1300万画素でAF付。美肌のオンオフも選べる(初期状態でオン)。前からある機能だけど、ハンドシャッターがなかなか面白い

 インカメラはアウトカメラより広角なので、数人で一度に撮れる。

●先読み撮影機能は連写より便利か?

 ではXZsで新しく搭載された3層積層型センサーの威力を発揮する新機能の話へと行くべし。

 その1つが「先読み撮影」機能。今回から採用された「Motion Eye」システムは常にセンサー内のメモリに捉えた画像をためている。でもシャッターを押されない限り、その画像データはどんどん捨てられていく。まあ全部保存されても困るのでそれでいい。

 大事なのは、過去の数枚は常にカメラ内にあるってことなのだ。「先読み」機能は、撮影した瞬間、被写体が動いていると判断したら「自動的に直前に撮った写真」も一緒に保存してくれる機能。超賢い自動連写機能的に使えそうでしょ。

 決定的瞬間! と思ってシャッターを押しても、人間のレスポンスが悪ければ間に合わない。どんなにカメラが速くなっても間に合わない。

 欲しいのは、シャッターを押そうと思った瞬間の写真なのだ。「先読み」機能は「シャッターを押す前」の瞬間を記録してくれるので、それが可能なのである。それもカメラが判断して「4枚」だけ残してくれる。そこから一番いい瞬間を選べばいいのだ。

 上の例だと、列車が踏切に入った瞬間を撮りたかった……のだが間に合わず(右下の「撮影時」)。でも先読み撮影した中にちょうどいい瞬間のがあった(左上の「先読み撮影1」)。というわけである。

 使えるのは高速に動いている被写体や決定的瞬間だけじゃない。例えば人を撮るとき、記念写真みたいに直立してじーっとしてるとこばかり撮るわけじゃない。しゃべりながら撮ったり、何かしているところを撮ったりするじゃない。そういうとき、ヘンな顔した瞬間を撮っちゃったりしがちだが、被写体が動いていれば、「先読み撮影」が効くのである。

 そうすると、後からこれを選べば問題ないのである。

 この機能が素晴らしいのは、プレミアムおまかせオートで普通に撮っていればOKってこと。

 「先読み撮影モード」なんてのに切り替えなくていい。そんなモードはない。カメラが勝手に「お、これは先読みデータも使った方がいいな」と判断して先読み画像を残してくれるのだ。これはよい。賢いカメラである。相変わらず連写機能はないけど、これでフォローできそう。

 先読み撮影と関連してもう1つ。CMOSイメージセンサーにつきものの「ディストーション」(ゆがみ)である。ローリングシャッターゆがみともいわれる。高速で動く被写体、あるいはカメラを高速に動かしながら撮影すると、斜めに撮れちゃうヤツだ。

 ゆがみを減らすには、センサーからのデータ読み出しを高速化してやるといい。実は昔に比べると、みなずいぶん速くなり、以前ほどは気にならなくなってきた。

 iPhone 7 Plusなんてけっこう優秀だ。Xperia XZsは、それを上回るレベルに達しているのか? そこで撮り比べて並べたのがこちら。

 同じ位置で撮影したので、より広角なXperia XZsの方が広い範囲が写っているけど、電車の扉を見ると違いがよく分かる。iPhoneの方はちょっと斜め、平行四辺形になってるが、XZsはそれがほとんど見られない。

 XZsもゆがまないわけじゃないが、かなりよくなっている。

●スーパースローモーションはどのくらいスーパーか

 3つ目のお題は「スーパースローモーション」。スローモーションがスーパーである。

 スローモーション撮影機能を持つスマホは珍しくないが、だいたい720×1280ピクセルで120fpsか240fps。240fpsで撮影して30fpsで再生するので4分の1か8分の1の速度となる。しかし、XZsは960fpsなのである。それを30fpsで再生すると速度は32分の1になる。

 能書きはさておき、録ってみよう。まず動画モードにし、続いて録画ボタンの上にあるスーパースローボタンをタップすると、スーパースローモーションの撮影準備OK。

 そして動画撮影中に「スーパースローボタン」を1回タップすると「0.182秒」だけ960fpsのスーパースローで撮ってくれるのだ。0.182秒というと一瞬だが、30fpsで再生すると6秒になる。

※初出時に、スーパースローモーション撮影の時間を「0.128秒」としていましたが、正しくは「0.182秒」です。おわびして訂正いたします(5/29 20:53)。

 では撮影したものをどうぞ。ありがちではあるけど、噴水を。やっぱ水はスーパースローで撮ると面白い!

 通常の動画撮影に比べると画角が極端に狭くなるし、ちょっとでも暗くなると絵が荒れるが、この動きの面白さはたまらん。

 こんなのも撮ってみた。強風の中で髪の毛がわやくちゃになったの図。

 動画撮影中、ボタンを押した回数だけスーパースローにできるので、通常速・スーパースローを交互に繰り返すムービーも撮れる。

 室内ではどうか。猫じゃらしを使って猫と遊んでみた。画質はかなり荒れるが、面白い。

 猫を飼っている人は室内の照明を超明るいものにすべし。そうすれば、もっときれいに撮れる。

 まあそんなわけで、Xperia XZsは2本立てで面白い。

 1つは基本性能の向上。プレミアムおまかせオートでサクサク撮ってればOKというのはスマホのカメラの目指すところだ。

 料理を撮るときは料理と認識して、動いているものを撮るときは自動的に先読み連写して(といっていい気がする)、人を撮るときは肌をきれいに……で、もしオートでうまくいかないときは、タッチAFを使ったり色合いや明るさを手作業でちょっといじったりましょう、と。マニュアル撮影モードの出番は限られますな。

 もう1つはスーパースローモーション。これ、だいたいにして何を撮っても面白い。むしろ日常の一瞬を撮った方が面白いので、肉眼では分からないあれこれをぜひ、って感じだ。

最終更新:5/29(月) 20:58
ITmedia Mobile