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ソフィア・コッポラ、女性で史上2人目の監督賞受賞者に!56年ぶりの快挙【第70回カンヌ国際映画祭】

5/29(月) 23:26配信

シネマトゥデイ

 現地時間28日、第70回カンヌ国際映画祭でコンペティション部門の授賞式が行われ、映画『ザ・ビガイルド(原題) / The Beguiled』のソフィア・コッポラ監督が監督賞を受賞した。女性監督としては史上2人目、『戦場』のユーリア・ソーンツェワ監督(ソビエト)以来実に56年ぶりの快挙となった。

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 『ザ・ビガイルド(原題)』は、1971年にドン・シーゲル監督&クリント・イーストウッド主演で映画化されたトーマス・カリナンによる小説を(当時の邦題は『白い肌の異常な夜』)、ソフィアが女性目線で新たに映像化したスリラー。女学院の少女が森で重症を負った敵兵マクバニー(コリン・ファレル)を見つけ、彼女たちが暮らす男子禁制の寄宿舎に連れてくるが、誰彼構わず魅力をまき散らすマクバニーに校長(ニコール・キッドマン)から教師(キルステン・ダンスト)、生徒(エル・ファニング)まで女たちは狂い、争うようになる。

 彼女ならではの耽美な映像と、ホラー、コメディーの要素を絶妙なバランスで融合させたソフィアは、見事に監督賞を受賞。すでにカンヌを発っていたため授賞式への出席はかなわなかったが、「女性主体の映画をサポートしてくれた映画会社、わたしに脚本の書き方と監督の仕方を教えてくれ、映画への愛を分け与えてくれた父(フランシス・フォード・コッポラ)、アーティストになるよう励ましてくれた母(エレノア・コッポラ)に、そしてロールモデルとなってくれ、女性のフィルムメイカーたちをサポートしてくれたジェーン・カンピオン監督(1993年の『ピアノ・レッスン』でカンヌ史上初めて、そして唯一最高賞パルムドールに輝いた女性監督)に感謝します」とコメントを寄せた。

 授賞式後の審査員会見ではソフィアの受賞に絡めて、映画界における女性監督の存在が話題に上った。米女優ジェシカ・チャステインは「わたしは、もっと多くの女性のストーリーテラーが居れば、もっとリアルな、男性に反応するだけでない、彼女たち自身の視点を持った女性キャラクターが生まれると信じています」、フランスの監督・女優のアニエス・ジャウィは「女性監督の映画を増やす必要があると思います。たくさんの女性監督がいますし、彼女たちは才能もあるのです」、ドイツのマーレン・アデ監督は「わたしたちは“女性だから”という理由で賞を与えたのではありません。でも、映画ビジネスにも現代社会を反映させるべきだと思っています」とそれぞれにいまだ男性優位な映画業界に思うところを語っていた。(編集部・市川遥)

映画『ザ・ビガイルド(原題)』は今冬、日本公開予定

最終更新:5/29(月) 23:26
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