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外国人客のもてなし充実へ 熱海、官民で取り組み活発化

5/29(月) 17:15配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 観光地としての人気回復で外国人客が増加している熱海市。英語による観光案内の実施など、官民でソフト面のもてなしの充実を図る動きが活発化してきた。2020年の東京五輪など誘客の好機をつかもうと、関係者は「オール熱海で呼び込みを図りたい」と意気込んでいる。

 「予約した宿への行き方は」「両替はどこでできるのか」―。

 同市の玄関口となっているJR熱海駅の駅ビルラスカ熱海に4月、オープンした英語対応の案内所。訪れる外国人に、熱海駅観光案内協議会の委託を受けた地元の熱海ガイドクラブのメンバーが応対する。

 渡辺伸夫代表(66)は「観光案内に対する外国人のニーズは予想以上に高い」と手応えを語る。まだ手探りの状態だが、試験的に6月までの毎週末開設し、利用状況を調査するという。

 市によると、市内の外国人宿泊者数(2015年)は5万8481人。東日本大震災の影響で大きく落ち込んだ11年の1万172人からV字回復している。ただ、全宿泊者数に占める割合は2%程度。さらなる増加に向けては、Wi―Fi(ワイファイ)などの通信環境整備といったハード面に加え、ソフト面の充実が欠かせない。

 市内ではこのほか、多くの旅館やホテルが従業員と外国人が指さしで会話できるシートを配置するなど対応を進める。市もインタビュー記事をふんだんに盛り込み、まちの魅力を紹介する外国語パンフレットを製作した。

 市観光協会の中島幹雄会長(58)は「地道なもてなしを通じて満足度を高め、熱海のファンとなるリピーターを獲得していきたい」と話している。



 ■災害対応にも目配り 英語版避難ガイド製作

 外国人観光客の増加で懸念されるのが災害対応。熱海市は新たに地震・津波発生時の避難方法の紹介と観光案内を合わせた英語のガイド地図1万5000部を製作し、3月末から観光案内所などで配布を開始した。

 地図はA3判で、表面には地震が発生した場合の対処法や市街地の避難経路などをイラスト付きで紹介。裏面には市内の観光名所や飲食店、宿泊施設の情報を記載している。製作に当たり、市内のゲストハウスの意見なども反映した。

 市観光経済課の担当者は「安全、安心に配慮した観光地という印象を持ってもらうため製作した。外国人観光客の意見も聞き、内容の充実を図りたい」と話している。

静岡新聞社