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「夏の変換効率を46%向上へ」 パナがHIT太陽電池で世界最高水準の出力温度係数

5/29(月) 15:20配信

スマートジャパン

■世界最高水準の出力温度係数を達成

 パナソニック エコソリューションズは2017年5月、シリコン系太陽電池モジュールの出力温度係数において、量産レベルとして-0.258%/℃を達成したと発表した。第三者測定機関が測定値から算出した平均値で、世界最高水準の数値という。

【一般的な太陽電池との変換効率の比較 】

 今回の成果はシリコン系太陽電池「HIT」の特長である独自のヘテロ接合技術を進化させたものである。ヘテロ結合とは結晶シリコン基板表面をアモルファスシリコン膜で覆うことで、太陽電池に必要な接合形成を行う技術だ。シリコン基板表面付近に多数存在する欠陥を補償するパッシベーションが優れていることが特長とする。

 これにより従来の-0.29%/℃から、量産レベルで0.032ポイント上回る形となった。「ヘテロ結合型の温度特性の良さがあらためて実証された」(同社)と語る。

太陽電池が弱い夏場でもしっかり発電

 太陽電池を実装するモジュールは、温度が上昇すると変換効率が低下するため、出力が低下する。その低下度合いを表した指標が出力温度係数となる。

 太陽光発電協会によると、一般的なシリコン系太陽電池の出力温度係数は-0.50%である。これはモジュール温度が1℃上昇することで、変換効率が0.50%低下することを意味する。夏季に想定されるモジュール温度75℃では、変換効率が25℃時より25%低下する。今回発表したモジュールは、変換効率の低下を約半分に抑えることが可能だ。

 HIT太陽電池の特長の1つである変換効率(定格)と今回の温度特性を合わせると、75℃時の変換効率は一般的なシリコン系に比べて46%向上するとしており、同社は「太陽電池が弱いとされる夏場でも、しっかりと発電する」と強調した。